ベンチに掲げてなかったユニフォーム~JAぎふリオレーナの奮闘~

JAぎふリオレーナ
all text and photographed by
Arimoto Kazuki(有本和貴)をフォローする

2021年12月4日、岐阜市・で愛ドーム。
私にとって2年ぶりのV2だった。

18/19シーズンから本格的にVリーグにハマった私にとって、初めてのV2との出会いは2019年に浦安で行われたオールスター(最近と違ってあのときはV2のオールスターも同時開催だった)。そしてそこで知ったある選手とあるチームに興味を持って、足を運んだ11月の東京大会以降、V2はリモートマッチが増えたため行く機会がなくなってしまった。

追いかけているチームがV1のファンの人は、住んでいる近くに来る以外はなかなかV2を見に行く機会はない。なのでこの岐阜大会が久しぶりのV2観戦となった。東レ(推しのチームだ)とV2のJAぎふの共催だったからだが、V2が見られる貴重な機会となりとてもありがたかった。

JAぎふリオレーナ。チームのことはもちろん知っていたし、数年前にTBSの日曜の早朝の番組(誰も見ないような時間帯だ)で取り上げられたのも見ていたので、選手たちは日常業務───JAだけにそれこそ農作業とか───の傍ら、バレーボールに打ち込んでいることも知っていた。JAというのはいわばその土地の農作物の拡販部隊でもあるので、地域密着・貢献度はより強い団体。だから、共催という形でJAぎふを見られるのはラッキーだった。

ホームゲームということでいわゆるスーパーシートにはJAぎふからのプレゼントもあったのだが、地元・岐阜の農作物で、それこそボールならぬキャベツ一玉とかじゃないかと期待していた(あいにく選手のサイン色紙だったが)。

その岐阜大会で印象に残ったのは、栁沼優花選手だった。元々大学バレーなど全般に詳しい人から、JAぎふを見るなら彼女、と勧められていたのと(プレーはNECの柳田選手に近いと言われた)、同じ地元出身というのもあって注目して見ていたのだが、とにかくサーブレシーブにディグに拾いまくる奮闘ぶりが印象に残った(注:リベロではなくOHです)。

普段はほんわかしてそうなのだが、試合に入るとモードが変わるというか、選手になる、という一種のギャップも見ていて面白かった。V2ともなれば社業に携わる比率はV1よりグッと上がるので当然なのだが、これもV2の魅力なのかなと思った(ファンだって、平日の社業の傍ら土日に試合があるのだからルーティンは同じだ)。

オフシーズンの間も、チーム公式アカウントからは日々の業務ぶりが紹介されているのが楽しかった(あまり日常業務を紹介するチームはない気がする)し、YouTubeでは咀嚼音まで載せる奮闘ぶりも見せていた。