真っ白なものは赤くしたくなる~NECレッドロケッツあの日の事件~

NECレッドロケッツ川崎
all text and photographed by
Arimoto Kazuki(有本和貴)をフォローする

この光景、最近も見たなあ…

試合中、いつものようにレンズを向けていて、ふと思った。

ご存じの通り私は東レファン。ただNECレッドロケッツというチームは私がハマり始めたときにVリーグの楽しさを教えてくれたチームだったので、思い入れがある。あるし、ファインダー越しに見える光景もいいものばかりなので、撮っていて楽しい。これまでこのブログでは、ホームゲームの取り組みを中心に書いてきたけれど、今回は久しぶりにチームについて。

※もう4年前になるけど前回はこちら。

20/21シーズンが始まるにあたって、私はNECを優勝予想に挙げた。その理由の一つが、ネリマン選手の加入だった。元々伸び盛りの若手中心のチームに経験豊富な、そして精神的な支柱となるベテランが加わる。これは何より大きいと思った。他の人たちの順位予想は高くなかったけれど序盤から快調に飛ばして首位で(このときは勝率ではなく勝ち星での算出だったので)、個人的にはちょっとうれしかった。

そしてこんな状況でありながらも、私は17試合の東レに次ぐ12試合を見ることができた。特にとどろきアリーナのホームゲームはこんな状況なのにますます磨きがかかり、ますます「Vリーグのテーマパーク」になっていた。その話はここに書かせてもらった。

もちろんチームも好調だったのでいい光景が多く、相変わらず撮っていて楽しかった。いつも中心に撮っている古賀選手に加え、ネリマン選手が加わったことでネリマンリフトが加わったり、山田選手のガッツポーズ、山内選手のキャプテンシーという新たな光景も生まれてますます枚数が増えていった。

そんな今季のNECレッドロケッツはレギュラーラウンドを3位でフィニッシュした。3位だったけれど実は2位のJTには二勝していた。2021年2月20日のセミファイナルのJT戦は、その相性の良さもあって、フルセットにもつれこむ激戦となった。序盤を0-2と奪われたレッドロケッツはそこから2セットを連取。勢いは明らかにレッドロケッツにあった。

ちなみにこの試合の写真の枚数は1000を超えている。撮影枚数ではない。「いい」と思ったカットの数だ(なのでおそらく8000枚近く撮っているはずだ)。それだけこの試合は白熱して両者ともいい光景の連発だった。

しかし、5点、6点、7点とどんどんNECがリードをつけていく第四セットの途中、ふと脳裏をよぎったことがあった。