18/19 マイVリーグアワード~会場編~

マイVリーグアワード
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Arimoto Kazuki(有本和貴)をフォローする

最優秀DJ賞:KUROBEアクアフェアリーズ担当 山本ゆうじさん

今シーズンも多くのDJが、試合を盛り上げてくれました。私は昨シーズンのVリーグを見られなかったので一概に比較ができないのですが、ホームゲームも増えたことで、DJの方が試合を進行する機会が一気に増えたのが今シーズンの特徴だったのではないでしょうか。

そして単に進行するだけでなく、ホームゲームをいかに盛り上げるか。中にはファイナルシリーズのようなどちらかに肩入れできない中立の試合でも盛り上げなければならない。DJは大変だな…と個人的につくづく感じた一年でした。日本戦以外の世界バレーがいい例だったんですね。

私自身いろんなホームゲームなどの試合を見て、やり方が異なるさまざまなDJの方を見て来ました。本当にいろんなDJの方がいらしたのですが、一番印象に残ったのが1月に見に行った黒部で、KUROBEアクアフェアリーズのホームゲームを担当していた山本ゆうじさん、でした。一言で言うと、初めてVリーグを見に来た人に寄せる進行、です。

例えば。試合前練習の時、KUROBEの選手だけでなく対戦相手のJTマーヴェラスも説明するんですよね。「コートにいるミハイロヴィッチ選手は、世界バレーで優勝したセルビア代表の選手なんです!優勝したセルビア代表に祝福の拍手を~」とかやっていましたし、吉原監督も紹介して拍手させて吉原監督が「えっ?私?」と驚いていたのが印象的でした。対戦相手のDJによってアウェイの会場から拍手されるなんて思ってもいなかったでしょうし。あと、やっぱり有名人を紹介した方が初めて見に来た人は興味を持つでしょうからね。

あと、応援団の方も愛称で紹介していたんですね。「じゃあ応援練習いきましょう~団長の○○(愛称)、頼むよ~」みたいな感じです。あと簡単に団員のプロフィールも紹介してました。来場者に応援団を身近な存在に感じさせ、チームを応援する仲間と思ってもらえるようにした。そんな印象です。これは一朝一夕にやってものではなくある程度言葉を交わしたりしているからできたことじゃないかなと(困ったら応援団に無茶振りするDJもいたし…)。

山本さんがあまりにKUROBEに詳しいのでてっきり地元富山のラジオとかのDJかと思ったら東京の人で。ちなみにこちらも地域密着ぶりが評判のヴォレアス北海道のDJもされているとのことで、それも一度聞いてみたい気がします。

スポーツチームが地域振興に関わることは珍しいことではないですが、そこには選手やスタッフだけでなく、そのスポーツをより身近に感じさせてくれるDJの方の存在も重要なんだな、と感じさせてくれました。

最優秀コラボ賞:PFUブルーキャッツ

ホームゲームが強化された今季のVリーグ。運営主管が各チームに移管され、チームもさまざまなイベントを仕掛けました。その中で一番印象に残ったのがPFUがやったBリーグとのコラボです。

この件については田中さんが記事にして下さっています。

趣向を凝らしたホームゲーム、その効果は 新生Vリーグを振り返る<集客編> - スポーツナビ
 京阪電車の枚方公園駅の改札を出るとすぐ、案内の大きな声が聞こえる。「パナソニックアリーナ行きのシャトルバスはこちらから…

まあここに全て書かれているので私が言うこともないのですが(しかも私は見に行っていないし…)、別の競技とコラボすることでお互いのファンを相互誘導する…という試みがいいんですよね。競合ではなく共存、として相手を見ている。Bリーグとのコラボはトヨタ車体クインシーズもマスコットを呼んだりとかはしてましたけれど、試合を同時開催するというのは一歩も二歩も進んだ試みだったのではと思います。

あ、あとこれは個人的な興味になりますが、ほくりくアイドル部という地元のアイドルグループを呼んだのもPFUだけじゃなかったかなあ…と思ったら、PFUブルーキャッツの応援ガール「BlueCats チアチーム」として今季から活動していたんですね。

九州のご当地アイドルグループのヲタでもある私からすれば、これも立派な別の競技とのコラボ、です。地元のために活動する地元の女の子たち、という点は私からすればPFUと何ら変わらないんですよ。

ではいよいよ最後の二つの賞の発表です!