道の途中の関菜々巳選手

東レアローズ滋賀
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Arimoto Kazuki(有本和貴)をフォローする

18/19シーズンのV1女子を準優勝で終えた東レアローズ。もし何かのきっかけでバレーボールに興味を持った人なら、きっとこう驚くのではないだろうか。「えっ?(司令塔の)セッターが19才!!??」

私が今シーズンから久しぶりにVリーグ、そして東レアローズを見るようになって、そのときは全然選手を知らない状態だったし、当然セッターの関選手も知らなかった。そして私は、やわらかいトスを上げるセッターが好きなので、試合を見ていても特に関心が行くこともなかった。

ただ。思えばセッターとしてのプレーというよりその存在に気づかされたのは、11月の刈谷大会だった。

試合中、サインを出した後に「ここでずるずるいかせねえぞ!」みたいなことを言っていてびっくりした。これが、年上のセッターならまだわかるし、実際たいていのチームはコートにいる選手の平均年齢よりは高い選手がセッターだったりする。つまりそれなりに経験値も求められるポジションだから、ということなのだが、こんなに若い選手がそんな檄を飛ばすのか…

と思ったけどよくよく考えたらコートにいるのは黒後選手、小川選手、中島選手…あとはヤナ選手や大野選手は年上なんだけれど、ほとんど同世代なんだなと。

その後たくさん試合を見たけれど、檄を飛ばすタイプのセッターって関選手くらいかもと思った。NECの山口さんもけっこう熱くサインを出すタイプだけれどそこはどこかお姉さんみたいなやさしさあってのものだったりするし。

他のチームのファンの方と話していて関選手を評価する声はたくさんいただいていたんだけれど、私はそれがまだわからなかった。

あ、あとこれは最近同じことを思う人も増えてきたんだけれど、かつて東レにした迫田さおりさんを彷彿とさせるシーンがところどころあったりする。

そんな関選手への見方がガラッと変わったのは、2月17日の愛媛でのPFU戦だった。

前日にファイナル8進出を決め、東レとしてはレギュラーラウンド最終戦。まあ個人的には消化試合とも言えた。とはいえ相手は今シーズン1勝もしていないPFU。余裕の試合になると思っていた。

ところが。まさかまさか東レは2セットを立て続けに落とし0-2となってしまった。PFUも、ぜめてシーズン1勝したい。0勝でシーズンを終わりたくない。勝ってチャレンジステージに臨みたい。そんな思いが伝わってきた。

結果的にその後東レは3セットを取って3-2で勝利。シーズンを通して感じてきた不安定さ、波…個人的にはまさに今シーズンの東レアローズを象徴するような試合だったなあと思っていつものように試合後の勝利の円陣にカメラを向けていたら…

あ、あれ?

関選手が号泣していた。