音で楽しむVリーグ

Vリーグトーク
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Arimoto Kazuki(有本和貴)をフォローする

Vリーグの応援は、応援団の方々が流す音響に合わせてコールをする、というのが基本で、その音響、というより音楽はチームによってそれぞれ変わります。ここでは、V1女子チームの各チーム(東レアローズを除く)の音響について個人的な感想を書きます。「音響による応援とは」みたいな応援論はまた別途書きます。

個人的な感想ばかりなので、文中からは「個人的」という言葉をいちいち書くのはやめました。あくまでも一個人の主観ということでお楽しみ下さい(まあブログってそういうものですよね)。

以下、文が進むにつれて思い入れが強くなっていきます。

■「王道」久光製薬スプリングス

久光の応援は得点時の「久光GOGO」が特にそうですが、王道感があります。威風堂々という言葉が近いかもしれません。

ただ、今年できた新曲は、颯爽としていて今までのテイストと違うんですよね。久光の音楽にまた新たな風を吹き込んだという感じです。けっこう好きな曲です。

音楽という点では、今シーズンから登場した「ハイタッチレボリューション」は注目ですね。けっこうお金かけてしっかり作っている曲ではないでしょうか。最初は誰かのアーティストの曲を使っていたと思っていたくらいです。なんでハイタッチなのかはわからないのですが(試合後にハイタッチするわけでもないし…バレーボールのプレーでもハイタッチというシーンはないのです)。検索しても歌詞が出てこないのですがいつか見てみたいです。

あと、久光はセットポイントでは得点時の音楽を少し変えて「あと一本あと一本」コールにしています。野球では9回の勝利目前のときに「あと一人」とかよくやってますね。選手に対してセットポイントを伝えるという、なかなか大事なことをしているなあと(もちろん選手もわかってはいるでしょうが)。こういう後押しも応援だと私は思います。

■「BGM」埼玉上尾メディックス

得点時の音楽は一つしかないのですがその分テクニカルタイムアウトなどの音楽のバリエーションを多くしている印象です。選手たちがノリやすい曲をいわばBGMとして流す、そんな方針でしょうか。

これは個人的な考えですが、埼玉上尾はなかなか応援団の人数が少なく、声援という部分でどうしても後押しができない部分があります。皇后杯準決勝には応援団もいなかったですしね。母体が病院ですし、他のチームみたいに社員も多くなくかつ全国各地に工場があってその動員…なんてのもないので致し方ないですね。

個人的には「やってみよう」が好きです。いやあ、埼玉上尾そのもの、なんですよ私にとって(笑)。若い選手たちが多いというのもあるし、吉田監督の志向するバレーといい、どこか他のチームにはない新しいことをやっている、取り組んでいる、そんな印象です。一度テクニカルタイムアウトでこの曲が流れていて、最後に円陣で「やってみよう!」というかけ声をしていたのがツボでした。応援の本質である、選手たちを後押しする曲、ではないでしょうか。