Vリーグの撮りどころ22/23シーズン ~埼玉上尾メディックス編~

カメラ
all text and photographed by
Arimoto Kazuki(有本和貴)をフォローする

元々今シーズン開幕前の世界バレーで優勝したセルビア代表選手(しかもレギュラー)の加入ということでとても楽しみにしていました。さすがに世界バレーの影響で来日が遅れて、序盤は出番も限られていましたが終盤になるとその片鱗が見られましたね。

そして、ロゾ・サラ選手といえばやっぱりこれ、です。

12月の三島大会で、自軍の選手のサーブの時に、控えエリアの選手が一斉にハリセンを叩きながら何かを言っていたのですが(後で「エース!」と言っていることに気づきました)、要はサーブの選手への応援なわけです。最初、埼玉上尾の控え選手がやっていたこと(いかにもやりそうなので)にロゾ選手が乗ったのかと思いましたが、なんと、ロゾ選手が持ち込んだそうです。

確かにネーションズリーグを見ていても、チームによっては控えエリアの選手たちがサーブ時に手を叩いて鼓舞するチームがあるんですよね。なんか、そういう和気藹々とした文化って日本ならではで海外はあまりないのかと勝手に思っていたのですが、一概にそうとも言えないんですよね。

海外のチームの文化を取り込んで、そのチームならではの文化を創り上げていく。いいことだなあと思います。もちろんそれを受け容れるかどうかもチームによって異なりますしね。

海外の実績のある選手が来ると、そのままVリーグに残ってくれるかどうかがとても心配なのですが、ロゾ選手は来シーズンもいるそうなので、これはうれしいですね。結果的に「Vリーグって面白い」とセルビアはじめヨーロッパの選手に広めてくれる可能性もありますからね。

にしても、そこそこ長くVリーグを見てきましたけれど、試合中にハリセンを持っている外国人選手は初めて見たかも。

こんな風に試合中に通訳を交えてアドバイスをしていたり、ほんと、いい選手だなと思いながら見てました。埼玉上尾は過去シュシュニャル選手といい、退団したサンティアゴ選手といい、本当にいい外国人選手を獲るなあと思います。昨シーズンのロレンネ選手もブラジル代表で、世界バレーの決勝ではロゾ選手と合わせて埼玉上尾コンビが対決しましたしね。Vリーグにも慣れたであろうロゾ選手、来シーズンも楽しみです。

さて、新たな撮りどころというと新加入選手が中心になりますが、今までいた選手が対象になることもあります。その一人が、昨シーズンの終盤に面白いなと気づいた仁井田桃子選手でした。