Vリーグの撮りどころ22/23シーズン ~JTマーヴェラス編~

JTマーヴェラス
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Arimoto Kazuki(有本和貴)をフォローする

日本代表にも選ばれて、ネーションズリーグ名古屋大会にも出場した西川選手ですが、JTではこちらも代表の田中瑞稀選手とポジションを争っている状態(今シーズンは林琴奈選手との交代出場もあったかな)。そこにオポジットとはいえ和田由紀子選手もいるわけですから、いかにJTのサイド陣が充実しているかがよくわかると思います。

西川選手、カッコいいのですが、なんだろう、不思議なオーラをまとっているというか。一言で言えば天然なんでしょうけれど、不思議ちゃんというかな…うまく説明できません(笑)。

今シーズンびっくりしたのが、3月の西尾大会でミドルブロッカーとして出場したんですよね。どうやら榊原菜那選手の負傷なのか、欠場のため代役として出場(次の姫路大会ではアウトサイドヒッターに戻ってました)だったようですが、貴重な光景を見られましたね。

ただ、一番印象に残ったのは前述した2月の草津大会の岡山戦です。

この試合、2セットを先取した後に岡山に追いつかれてフルセットにもつれ込んだのですが、西川選手は第4セットから出場したんですね。で、第5セットでもアタックを次々と決めるなど活躍して(決定率54.2%でした)。

で、マッチポイントになったときにサーブのローテーションになったんですけれど、この表情が。

これ、岡山の河本監督がその前のプレーを巡って副審に何か言っていたんです(なので上記の写真では主審が制しています)。少し間ができたのですが、サーバーの動揺を誘う目的もあったのではと思います。

当然西川選手はコートに向かって後ろ向きなのでその表情は見せていないのですが、でもこれってサーバーの心理が思いっきり出ているなあと。こういう表情を隠さない(コート上の選手には隠してますが)のが西川選手の良さだと思うんですよね。

そして実はこのサーブ、ミスってしまったのですが、結局19-17でセットをモノにして、試合後にこんな喜びを。サーブをミスしたことが引っかかっていたんでしょうね。なので、よかったなあと思いました。

写真って肉眼では気づかない光景だったり、その背景を可視化する側面もあると私は思います。

そんなJTマーヴェラスの、今シーズンの個人的なベストショットはこちら。

上述した、西川選手がミドルブロッカーとして出場した西尾大会の初戦、日立Astemoリヴァーレ戦の勝利後の光景なのですが、籾井選手が「よくやった」とばかりに首を絞めて讃えているのと、絞められている西川選手という対比が何よりこの二人の性格を表しているなあと(笑)。

こういう光景は、他チームのファンであってもほっこりしますし、試合見に来てよかったなあ、とつくづく思わせてくれるわけです。