Vリーグの撮りどころ~スターC編~

KUROBEアクアフェアリーズ
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Arimoto Kazuki(有本和貴)をフォローする

■トヨタ車体クインシーズ

実はVリーグにハマった頃は竹田選手、というよりキャプテンばかり撮ってました。でもそのときから比金選手のサインの出し方がカッコいいなと思っていて、個人的に一年ぶりに戻ってきた昨シーズンは、比金選手をメインで撮ってました。目の開き方まで使ったサインの出し方がいいんですよね。

ほんと、サインの出し方一つとってもセッターの個性とか性格がものすごく表れるのがいいんですよね。もう見られないのが残念ですが。

実はトヨタ車体は昨シーズン4試合しか見てなくて、私の中では岡山とPFUと並ぶ最少観戦チームなのですが、結果的に今年一番撮ったのはネリマン選手でしたね。いやあ、もうカッコいいんだ…まさにチームの「柱」ですね。プレーで、そして愛情で選手を鼓舞する、うーん、ハートのある選手、という表現が一番いいのかな…

選手たちもどこかネリマン選手に褒められたい、という思いでプレーしている印象を受けましたね。本当はネリマンリフト(いいパフォーマンスをした選手を抱え上げる)を撮りたかったのですが、それは来季の楽しみにしています(退団が発表されたときはショックだったのですが、復帰が決まったのはうれしかったです)。

そんなトヨタ車体クインシーズの昨シーズンの個人的なベストショットはこちら。

THIS IS ネリマン。

カッコいいんですけれど、実はネイルがクインシーズカラーの青なんですよね。男勝り、と言ってはなんですが、でもそんな中にこういう女子力が垣間見られるのもVリーグを撮る個人的な楽しさの一つだったりします。

■埼玉上尾メディックス

私がVリーグを撮り始めたのは16/17シーズンの途中から、だったのですが、そのとき埼玉上尾はプレミアにはいなかったので、撮り始めたのが今シーズン、しかも12月の皇后杯準決勝から、だったんですよね。だから選手も全然知らず、それこそ「誰を撮ったらいいんだろう」という状態から始まりました。

となるとたいていはセッターとアウトサイドヒッターに目が行くもの。ということで井上美咲選手と堀江美志選手をまずは撮りました。

そんな中で印象に残ったのが山口珠李選手。試合後の記念撮影で変なポーズしている選手がいるなあ、とそれがきっかけだったのですが(笑)、

なんかこう、プロ野球に入った頃の松坂大輔を彷彿とさせるんですよね。堂々としている、動じないというか。なんか自然と引き込まれる選手だなと。昨季はまだまだ出番が少なかったけれど、活躍して欲しいなあと思う選手です。

あとは、ここも控え選手たちが面白いんです。左の写真はたまにしかやらないポーズなのですが、私の中で「あ、次やりそう」と思って狙っていたらその通りやってくれてうれしかったです。「ここでバックアタック来る」と読んで実際にそれが撮れたときの快感はたまらないですが(読んでないとピントが合わない)、こういうのも読みが当たると快感なんですよ(笑)。あと、シーズン後半は「ガタンゴトーンガタンゴトーン」という電車バージョン(右の写真)もバリエーションに加わりました。どこ見てんだって話ですが(笑)。

あと、日立と岡山と並んで監督も撮りがいがあるチームです。右の写真は、控え選手たちがおしゃべりに夢中で選手交代に気づかずあやうく間に合わない、ということがあり(2月のウカルちゃん)、吉田監督が激おこだったシーンです。って、私はどこを撮っているんでしょうか(笑)。

そんな埼玉上尾メディックスの昨シーズンの個人的なベストショットはこちら。

チームという写真ではないのですが、1月の黒部大会の試合後に、シュシュニャル選手とKUROBEのアールブレヒト選手が会話を交わして抱き合っていたんですよね。で、どうやら2015/16シーズンはイタリアのベルガモでチームメイトだったようです。

二人は11月の開幕戦で顔を合わせていますが、つまり対戦はこの日が最後だったわけです。そんな意味での抱擁でもあったのかなあ…と。後でDAZNの矢田部さんの実況で知ったのですが、その後都内で食事したみたいです。

何が言いたいかというと、外国人選手たちもVリーガー、なんですよ。

こうして遠い異国の国から来た選手たちにやさしいリーグであり、世界に誇れるリーグでありたいなあ…って思います。