最優秀ホームゲーム賞:2023/3/19 デンソーエアリービーズ対日立Astemoリヴァーレ(西尾市総合体育館)
今シーズンも、各チームが趣向を凝らしてさまざまなホームゲームを開催しました。その取り組みの中でいいなと思ったものを表彰するものです。
今回デンソーエアリービーズの西尾大会を選んだ理由はいくつもあるのですが、一言で言えば「コロナ禍前の光景を少しでも取り戻していた」です。例えば試合前のサインボールの投げ込み。これ、対戦相手もやってくれました。
ただ、何より開幕時にファンの応援幕掲出を認めたことです。
ちなみに機構のガイドラインでは、今シーズンは下記の条件の元、ホームゲームでの一般のファンの掲出を認めていました。
(10)応援幕の掲示について
応援幕・応援旗の掲示については、チーム(ホームチーム、アウェイチームを問わず)が持ち込み、チームの責任管理下で掲示を行うことを許容します。(ホームチームがホームチームの責任管理下でローカルスポンサーのバナーを掲示することも可)。一般のお客様に旗・幕に触れないよう啓発をお願いします。なお、ホームチームが認める場合は、一般のファンの方が持ち込む幕や旗の掲示も許容しますが、ホームチームは以下の点に留意し、管理をしてください。
「新型コロナウイルス対策ガイドライン」第15版(2022年10月20日 更新)より
・掲出可能場所や設置方法を案内すること
・設置にあたっては、開場前に時間を設けるなど、他のお客様がいない状態で行うことが望ましい
・撤去にあたっても、設置時と同様に、その他のお客様がいない状態で行うことが望ましい
・事前入場等の待機列を形成する場合は、待機列が密にならないように工夫すること(待機列を形成する場合は1mの身体的距離を確保する)
さらっと書きましたが、「待機列が密にならないように工夫」などチームサイドに負荷がかかることもあって、各チームは早々に掲出不可を開幕時にアナウンスしていました。そんな中、デンソーだけは条件付きではありますが、掲出を認めたんです。
規程の中で一番オペレーションが難しかったであろう「開場前に時間を設ける」「待機列が密にならない」は、ファンクラブの高額会員(ゴールド&シルバー)に限定することでカバーしていたんですよね。結果的に高額会員への付加価値増にもつながりました。
一言で言えば「こういう規程があるなら無理だな」と思うのか「こういう規程があるのならそれをクリアできる方法はないか」と思うのか。この違いです。
この光景があまりに素晴らしくて、試合後スタンドで応援幕を片付けていた知り合いの人に、一階からつい「お疲れさまでした!」と声をかけたほどでした。
西尾大会は3月で、声出し応援の解禁などコロナ禍のガイドラインもだいぶ緩和されていたのですが、機構は感染対策について基本的に各チームが自治体と調整するようにと定めていました。これは決して丸投げではなく、当然地元の自治体によって考えは違うからそことちゃんと連携しなさいよ、ということなのですが、デンソーは愛知県協会との連携が緊密だったのではと思います。開幕前には愛知バレーボールフェスなんてものもやってましたからね。
デンソーでもう一つ。今シーズンはかつて久光のファンサービスで辣腕を振るったあの吉田マネが加入したんです。久光より実業団色が強いであろうデンソーでどんな工夫をされるのか、とても楽しみにしていたのですが、応援幕もその一環だったのかもしれませんね。お疲れさまでした。
さて、いよいよ最後となる、最優秀ゲーム賞の発表です。