個人的にV1女子で今シーズンよかった、と思うもの、会場編に続いては選手以外のスタッフ、そして試合についてです。
スタッフ・試合編は以下の6部門からなります。
最優秀監督賞
最優秀ベンチスタッフ賞
最優秀スタッフ賞
審査員特別賞
最優秀ホームゲーム賞
最優秀ゲーム賞
最優秀監督賞:齋藤真由美監督(群馬銀行グリーンウイングス)
今シーズンのアワードは、いつもは数試合しか見ないV2を14試合も見たのもあって、V2が多く登場してきます(今までこのアワードでV2が受賞したことは一度もないんです)。そしてV2、というよりこの監督との出会いはけっこう大きかったですね。
齋藤真由美監督については過去群馬銀行をご紹介した記事でたくさん書いたので、そちらをご覧いただきたいのですが、
監督は大きく分けて、選手寄りか、一線を引く孤高の存在か、だと思いますが、齋藤監督は今シーズン見てきた中で、というより今まで見てきた監督で一番選手寄りじゃないかなと思います。もちろんそれは選手たちと同性というのもありますが(女性にしかわからないこともこの人にはわかる)、上記の記事にも書きましたがコートでは7人目の選手になることを意識していたのではと思います。一選手として共に戦っているよ。そんなメッセージを試合中に感じたんですよね。
他にも、過去セッターもやっていた菊地選手に「へえ、そうなんだ」で終わらずに「じゃあまたやってみればいいじゃん」と言ったり、「2つ以上のポジションをこなせる選手はレギュラーになる確率も高い」と、つまり選手のキャリアのことも考えていることが素晴らしいと思いました。これはむしろ監督というよりは職場の上司の思考ですね。
普通、二つのポジションができるというとどちらか一つにすべき、という論調が多くなると思うのですが(大谷翔平選手も最初はそうでした)、常識を覆すことでとんでもないことが起きる可能性がある、そこに賭ける。そういう監督さんですね。
先ほどの「2つ以上の~」の後に続けていったこの言葉が全てではないでしょうか。
「選手はもっと自分の才能に自信を持っていいと思う」
最優秀ベンチスタッフ賞:伊藤南さん(群馬銀行グリーンウイングス)
また群馬銀行かよと言われそうですが(笑)、齋藤監督とセットという部分もありますね。ただ、昨年日本代表でU20、AVCカップ、二つの優勝に貢献した方、ということも考慮しています。
伊藤さんについてもここに書いてますが、
普通二階のスタンドの専用エリアで見ているアナリストがベンチにいるということも異例ですし、でも「普通」という言葉がこれほど似合わないチーム、の一つの象徴ですね。あと、テクニカルタイムアウトでパソコンを見ていても、最後の円陣には席を離れてちゃんと加わっているところもいいなと思いました。チームの一員として戦っていることの証というかな。
私自身もSNSでやりとりさせていただいたこともありますし、一ファンの試合の感想にも目を通してくれる方なんですよ。もちろんプロのアナリストにはかないませんが、現地で、そして配信で見ている人ならではの気づきもあります。そこを大事にしてくださるのはファンにとってはとてもうれしいですよね。その感謝の気持ちも込めて。