ただ、登録期間は3ヶ月だがプレー期間でいえば1/14~3/5(リーグ戦の場合)のわずか2ヶ月弱。たまたま私が事前に立てていた観戦計画では彼女のチームを見る機会が多かったので、そこからは彼女を撮ることが増えていった。
思えば。
Vリーガーでシーズン半ばに退団や引退を発表している選手は、めったにいない。私が知っているのは開幕前に公表した木村沙織さんくらい。5月の黒鷲旗前に発表されるのはまだいい方で、黒鷲旗も終わってようやく発表されるケースもある。だから、見られる機会がいつまで、とわかっていれば自然とカメラを向けたくなるのは当然のことだ。
といっても、何も彼女ありきだったわけではない。そのプレーぶりに撮っていてつい「おおー」と唸ることが多く、また歓喜の表情など、とにかく人を惹きつけることが多くて、自然とカメラを向けることが多くなったのだ。
例えば、2月の前橋で見たこのプレー。
相手ブロッカーを交わすように手首のスナップを利かせて打っていて。いやいや、Vリーガーならありがちのプレーだ、と言われるかもしれないが、この日久しぶりにエンドで生で見ていて、このシーンがどこかとっさに機転を利かせたように感じて、つい唸ってしまった。
このように、一言で言うと「巧さ」を感じさせる選手だったし、バレーボールセンスの塊、という印象を受けたのだ。
ただ、それだけではなかった。