2022/23シーズン、群馬銀行グリーンウイングスの流儀

群馬グリーンウイングス
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Arimoto Kazuki(有本和貴)をフォローする

③フレキシブルな菊地選手

登録はMBの菊地選手ですが、OP、OH、そしてSとしてもプレーする、珍しい選手です。私が現地で見た流山大会では最初はMB、二枚替えで登場した第三セットはSに、前橋大会では土曜はMB、日曜は最初はOP、最後はOH…と、目まぐるしくポジションが変わりました。

前述の通り出場試合も二番目の多さですし、アタック決定率がリーグ二位の41.4%ということを考えれば、いわばこの「菊地システム」というのは今シーズンの群馬銀行の一つのキーワードと言えるでしょう。

ただ、彼女がそんな存在でいられるのも、齋藤監督の存在が大きいんですね。

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(※編集注:高校時代にセッターをしていた)その話を監督にしたら、「へえ、そうなんだ」で終わらずに「じゃあまたやってみればいいじゃん」と。
過去の話で終わりにしないで可能性を引き出してくれたのが驚きでしたし、その言葉だけで実際にやらせてくれるチームは他にはないと思います。

上記のバレーボールマガジンより

この辺はPFUの坂本監督に通ずるものがあるかなと。個性は活かしきる。坂本ファンとしては当然こういう考え方はしびれるわけです(笑)。

少し話はそれますが、V2はこういう、選手の個性をとことん活かすシステムを取るチームが多い気がします。V1だとチーム戦術ありきだけれど、V2だと選手の個性ありき。これは、V2は大卒の選手が多いのと、選手獲得の際に選り好みなど基本はできないので、来てくれた選手に合わせてチームを構築していくからかなと思っています。私が今シーズン見つけたV2の一番の魅力が、これです。

V2はどんな選手がいるのかという知識がないのでいつもまっさらで見るのですが、群馬銀行は見ていて「えっ、これどういうこと?」と脳内がバグるんですよね(GSSも同様)。例えば菊地選手は、このセットはどのポジションかを都度確認しなければならないという。

話を戻しますが、究極の全員バレーだったり、ポジションを流動的にしたり。つまり、常に同じ状態を作り出していないわけです。では、何のためにそんなことをしているのか…