五所川原とPFUに見る「サブ」ホームゲームの意義

PFUブルーキャッツ
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Arimoto Kazuki(有本和貴)をフォローする

五所川原大会は、土曜が東レ対日立、PFU対姫路で日曜が東レ対姫路、PFU対日立という組み合わせでした。初日は開場の11時の30分ほど前に行くとなぜか開場が始まってました。そのため、東レの応援団が関西からまだ着いていなかったため応援団席が確保されていない、という事態になってました。協会側に応援団席が必要という認識がなかったようですね。そんなバタバタもありました。

サブホームということでPFUの応援団も多く訪れていました。もしかしたら石川から駆けつけていたのかもしれません。ただ、石川から五所川原へのアクセスってものすごく悪いんですよね。青森空港からは国内は羽田、伊丹、新千歳、そして小牧(小松ではないです)しか飛んでいません。バス移動だとしたら結構大変だっただろうなあ…と思います。

私は翌週金沢でのPFUのホームゲームを見たのですが、試合前の選手紹介やDJの方も五所川原と同じで、サブではありますがホームとしての演出は踏襲されてました(当然ではありますが)。

試合は土日共にPFUが勝利。中でも日曜の日立戦はフルセットにもつれ込む熱戦で勝利を勝ち取りました。帰りの新幹線の都合で最後まで見られなかったのですが、ホームゲームならではの観客の後押しもあっての勝利だったと思います。

という書き方は定型文のようではありますが、実際そう感じたこともあって。

この日五所川原市民体育館にいた人たちは、それこそ初めて見るとか、バレーボール観戦歴の少ない方が多かったと思うんですよね。何せ五所川原はおろか、青森でも数年ぶりの開催。そして頻繁に観戦する人でもアクセス面から遠征を見送った人も多かったですし。

なんでそう思ったかというと、長いラリーが続いたときの「おおー」というどよめきが普段より多かった印象、だったからです。初めてバレーボールを見に来た人が注目するプレーはパワフルなスパイクやサーブ、そしてブロックだと思いますが、両チームの選手たちの執念による長いラリー、もそうだと思うんですよね。

「おおー、それ拾うか」

「つないだつないだ」

「あ、相手も拾った!」

「すごいすごい!まだラリー続いている」

みたいな。

で、PFUは特にそういう粘りのバレーをするチームなので、そういう観客の反応が選手たちの背中を押したと思うんですね。

サブホームというのは、こういう「普段なかなかプロのバレーボールを生で見られない人たちのところに出向いて裾野を広げる」価値があるんだなあと感じました。だから五所川原のバレーボール協会の人たちにとっては今回の大会は感無量だったのでは。

そして、当然試合が開催されることで私みたいに東京から駆けつけて観光したり食事したり、そして発信したりと五所川原の魅力を広めてもらえるメリットもあります。来年以降も五所川原市がサブホームになってくれるのかはわかりませんが、今回の大会で「サブホームになってよかったなあ」と思ってくれたらいいなと思いました。そういえば土曜の試合には市長も駆けつけて始球式してましたね。

あとこれは全く個人の感想ですが、五所川原は小さい町なので、当然選手たちも中心部に泊まっているわけで、ホテルの駐車場にチームバスが止まっている光景も見かけるわけです。そして、日曜の朝にジョギングしていたら、試合の飲料の買い出しに来ていた、あるチームのジャージを着ていた選手orスタッフに遭遇もしましたし。その町が二日間だけはバレーボールの光景が広がっているのも楽しかったです。大きな町だとなかなかこうはならないですね。あの日五所川原に泊まっていた人の多くは間違いなく選手、スタッフ、関係者、そしてファンとバレーボール関係の人だったでしょう。

ちなみに当日の模様を地元紙はこう伝えています。

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最後に。これは五所川原駅の写真なのですが、駅に試合のポスターが貼っている光景は私は初めて見ました。

これが、今回の大会が五所川原にとってどんなものだったのか、を何より表しているのではないでしょうか。観客も盛り上がり、そしてチームもそれに押されて勢いがつき、相乗効果で盛り上がる。来年もまた五所川原でこんな光景が見られたらいいなあ…と思います。