バレオタ的ミラーレスへの道~機種選定編~

カメラ
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Arimoto Kazuki(有本和貴)をフォローする

ミラーレスに切り替えた理由

私がどのような過程でミラーレスに切り替え、またどんな理由で機種を選定したか、を何かの参考になればと思いお話しします。

まず、私は長らくニコンでした。切り替える前はD500(2019年から導入)と、使う機会が減った知人から借り受けた70-200のF2.8のレンズ(2020年から)で撮っていました。

ミラーレスに切り替えようと思ったきっかけは、シャッターユニットが限界に近づいていたからです。私はとにかく連写するので、一シーズンで耐用回数とされている20万回を優に超えてしまうんですね。で、一年前にオーバーホールに出してユニットを交換しましたが、これが5万円かかります。そして、今年5月に定期点検に出したのですが、たった1年なのに耐用回数を大幅に超えている(!)にもかかわらずまだ大丈夫だ、交換はしなくていい、と言われ(なわけやいやろ…)。ただ、部品の在庫を考えると次の交換が最後になると思う、と言われました。

いつシャッターユニットが壊れるかわからないカメラを使い続けたくはないし、都度5万円かかるユニット交換も馬鹿にならない、しかもユニットは交換しなくていいといわれた対応にも不満を感じたこともあり、「ミラーレスならシャッターユニット交換が不要(電子シャッターの場合)」と知り合いのカメオタに言われたことでそろそろミラーレスに切り替えた方がいいのかな…と思うように。過去一度触ったときは連写のときのブラックアウトが激しくて論外だったのですが、いろいろ調べ始めるとブラックアウトフリーなどだいぶ機能も改善されて、そして機種も増えて活性化していることに気付いて。それでシーズン開幕の10月末までに切り替えることを一つの目安にしました。秋になれば新機種も出てくる可能性がありますからね。

そして各社のミラーレスのラインナップや機能を調べるにつれて、自分が求めるモデル、というのが6月には固まってきました。それがこれです。
※これから検討する方も、このように「自分が求める機能」というのは明確化した方がよいです。

・ブラックアウトフリー連写10コマ/秒以上※現行機と同等以上ローリングシャッター歪みナシ
・SDカード使用可
・フリッカーレス

特にブラックアウトフリーとローリングシャッター歪みナシは必須でした。ファインダーを見ていてコマ送りのようになるのはものすごくストレスですし、メカシャッターはすぐに耐用回数に達するので電子シャッターメイン、となったときにせっかくの被写体が傾いてしまうのは避けたいですから。

この時点でもこれらの条件に合う機種はあったのですが、このときはニコンユーザとしてはZ9の廉価版が出るのを待つか、ソニーのα9iiの後継機種が出るまでは今のD500で壊れるまで行こうと考えてました。そして、ブラックアウトフリーに対応していないキヤノンは真っ先に対象から外れました。

その後キヤノンからは対応したR3が出てきたのですが、縦グリップのついた重くてごつい機種だったので、こちらも対象外に。Z9も同じ理由でしたが、Z9はそれ以前にSDカード非対応というところで対象外になってました。

ちなみになぜ私が縦グリップのついた、重くて大きい機種をNGとしているかというと、周囲の観客の視線の妨げとなる一脚を使わざるをえないような機種での撮影は厳禁としていることが一つと(三脚など論外 ※これらの機種を使っている人全員が一脚等を使っているわけではありません)、もう一つは、私の指の一部が欠損していて重いカメラが持ちづらいから、です。まあ、片手でサッと持てるくらいのカメラで軽快に撮る、というのが私の中での(バレーに限らず)元々の撮影のイメージなので。

ただ、カメラの方向性は決めたものの、ソニーが新しく出した70-200のF2.8レンズが非常に軽量で評判もよく、ただ4カ月くらい納期がかかるといわれていたので、10月末の開幕から逆算するとあまり時間がない、ということで6月末にレンズだけ予約しました。この時点でソニーにすることだけは決めたわけです。

ソニー FE 70-200mm F2.8 GM OSS IIが登場|大幅な軽量化と最大4倍のAFスピードを実現! | ShaSha
ソニーからEマウントのフルサイズ ミラーレスカメラ用交換レンズ「FE 70-200mm F2.8 GM OSS II」が登場。ソニーストア銀座の先行展示機を触ってきましたので、その時のレポートを是非ご覧ください。2021年11月26日発売。