「眞鍋ジャパン」を、定点観測という形で私なりに定期的に追っている「ブレイクするー?」。前回のネーションズリーグ編、世界選手権壮行試合編に続いて、今回は先日まで行われた2022年世界選手権(以下、世界バレー)についてです。
※別途、準々決勝ブラジル戦についてこちらに書きました。
日本戦は全試合見ましたし、10月からはVolleyballTVに加入して各国の試合も極力見てました(日本戦もこっちで見ました)。いろんな国のチームも見てきた中で感じたこと、を話します。改めて、今回のメンバーです(背番号順。敬称略)。
OH 古賀紗理那 石川真佑 井上愛里沙 林琴奈 宮部愛芽世 佐藤淑乃
MB 島村春世 山田二千華 横田真未 宮部藍梨(OHと兼務)
S 籾井あき 関菜々巳
L 内瀬戸真実 福留慧美
結果は5位ということで、目標としていたベスト8はクリアしました!監督就任から1年という中で、そして1年前の東京五輪の予選敗退からこの成果、は大きかったのではと思います。
要因はいろいろあると思います。私なりにまとめます。
ハマった古賀、石川、井上選手のレフト併用
今回の世界バレー、レフトは当初は古賀、井上のコンビでスタートしました。ところが古賀選手が負傷したことで石川選手が出場、見事にカバーしました。当然長い大会ですから選手の好不調の波もありましたが、そのときはボールを別の選手に集めたりして乗り切った印象です。
古賀選手はもう言うまでもないですが、井上選手は東京五輪メンバーでもないですし、国際舞台は久しぶりだったわけです。ですがそこはさすが昨シーズンのVリーグMVPといいますか。頼もしい存在でしたね。
あと、個人的には石川選手は世界向きというか、国際大会はより真価を発揮しやすいと思っているんですね。東レファンとしてのひいき目もあるかもしれませんが、相手ブロッカーの間をすり抜けるスナイパーのようなアタックや、レフトからネット際に打ち込むインナーのアタックなどは日本でも屈指の技術だと思っています。あまり世界にいないタイプなので対応しづらいのかもしれませんね。
当初はリリーフサーバーとしての起用で、このままで終わってしまうのかな…と思ったのですが、持ち味を発揮できたのではと思っています。大会を通してサーブも好調でしたね。
選手たちの「共通理解」
今回のベスト8入りを見ていて思ったのは、今回の日本代表のキーワードの一つは「共通理解」なのかもしれませんね。戦術を個々の選手が理解するのではなく、共通で理解するようにした。要は「相手がこうだから、次はこのプレーをするぞ」という指示も、「なぜやるのか」という理解の仕方がバラバラだと、チームとしての意思統一が図れなくなっているのかなと。
あなたも仕事を急に振られたときに、何のためにやらなきゃいけないのか、が呑み込めていないとその仕事への取り組みの意識も変わってくるじゃないですか。そういうことです。
その共通理解のために必要なことは、普段からのコミュニケーションでは。「この人はこういう言い方してもわからないから、こういう風に補足しよう」とか、そういう性格の部分も知る必要がある。この点においてはキャプテンが古賀選手だったことが何より日本代表の武器になったと思います。