東京の真ん中に広がる原風景~東京スリジエの挑戦 第二章~

Vリーグトーク
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Arimoto Kazuki(有本和貴)をフォローする

さて、チームは3か月前から一つ変化がありました。それは、愛宕諒子選手の加入です。

元々パイオニアにいて、廃部後日立に、そこから群馬銀行、GSSと歩まれて2020/21シーズンで引退されていたのですが、再びコートに戻ってきました。私自身は現役時代のお姿を存じ上げず申し訳ないのですが、バリバリのVリーガーとして貴重な戦力になることは間違いないです。

この日の試合でもほとんどの時間で出ていました。あまりブランクは感じなかったです。何より、一時期同僚だった賀谷明日光選手との間にはどこか絆も垣間見られました。賀谷選手が「東京スリジエ、いいところだよー。戻っておいでー」と声をかけたのだとしたらいいな、と思いました。

というのも、このチームは海外でバレーボールをする選手などに練習する場を提供しているんですよね。「桜会」のときも参加された方がいました(お名前は忘れましたが…)。あと、オフシーズンということで調整も兼ねてなのか、ある現役Vリーガーが練習に参加していたこともありました(ツイートが見当たらなくなっていたので名前は控えます)。練習したい人、試合したい人、おいでー、と。一種のシェアハウスならぬシェアコートですね。

さて肝心の試合ですが、かたや大学生のチーム。かたや元Vリーガーもいるチーム、ということで差は歴然だと思ったのですが、かなりの接戦に。結局時間いっぱいまでということで4セットマッチになったのですが、デュースになったセットも二回ありましたし、これは正直意外でした。

とはいえ、現時点でもMBが一人しかいませんし、それこそ練習時間も大学生より少ないかも(確か週二で、かつ男子と一緒かな)、なので致し方ないなと思いました。タイミングが合っていないケースも見られたし…。なかなか短時間でコンビネーションを高めるのは難しいでしょうね。

ただ、このエキシビションマッチは選手たち、そしてファンよりもっと大事なものに向けられていたと思います。そう、冒頭にサラッと書いた千代田区内の中学校バレーボール部員、です。