GSS東京サンビームズ、それはVの持つポテンシャル

東京サンビームズ
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■親会社が派遣会社というポテンシャル

なぜ母体が派遣会社という点に興味を持ったのか、は前に少し書いたのであまり触れないが、

Vリーガーは岡山や姫路のようなプロチーム以外は基本的に社員として所属企業と契約しているわけで、その点はGSSも同じなわけだが、選手たちがバラバラの職場で勤務しているという点が興味深くて。いや、KUROBEも選手雇用企業(スポンサー)がいくつもあって選手たちは普段はバラバラなわけだが、KUROBEは選手を雇用しているのは企業。GSSはあくまで親会社(グリーン・サポート・システムズ)が雇用しているというのが面白くて。つまり例えば選手が職場でミスした場合、前者はあくまで企業が雇用主として責任を取るが、後者は当然自分たちが責任を取ることになる。

選手としてだけではなく一人の社会人としての自立もクラブとして求めている。そこが面白いなと。

あと、東京に本拠地を置いているという点で、人材派遣会社というのはある意味地場産業というか。企業もたくさんあるし、労働人口も多い。当然競合も多いのでグリーン・サポート・システムズも事業としては楽ではないわけだが、サイトを見る限りは今年で創設20年で、会社としてもそれなりに成立している(つまり経営的な不安はなさそう)印象を受ける。

しかもGSSというVリーグチームを持っているから取引先はスポーツ系が多い、とかは全くなくて、社長(=監督)が三菱銀行出身ということで金融系の仕事も多いようだ。社長の信頼で成立している部分も大きいかもしれない。他にも保育園事業(選手の中にも保育事業部所属が何名かいる)だったり、ゴルフ場のキャディー(だから軽井沢でホームゲームをやるのかも)など、けっこう幅広い。

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東京の人材派遣ならグリーン・サポート・システムズ株式会社

ちなみに売上高は書かれていないのだが資本金は50百万と、これはV2の大野石油(30百万)よりは多いというレベルだ。数字が公開されていない親会社も多いので一概には言えないが、V1、V2では最下部にいることは間違いない(ちなみに姫路は11百万だがチーム自体が会社なので致し方ないだろう)。

何が言いたいかというと、こういう「小さな企業」が「東京」でVリーグのチームを成立させていることが貴重だなと。母体が小さくてもVリーグに参加しようとするチームがあること自体がVリーグのポテンシャルだと思う。GSSでもできるのならウチも参入しよう、という経営者が出てもおかしくはないだろう。

これが大企業だったら選手を社員雇用しても社業には就かずに練習に専念できる環境(しかも体育館も自前)にあるのだろうが、GSSは派遣会社なので基本的にフルタイムでの勤務だろうし、勤務終了後に各選手がおのおのの職場(みな、派遣先が同じではないので)からどこかの体育館に集まってきて(おそらく取れた体育館を転々とする日替わりだろう)の練習ともなれば時間も大して取れないだろう。

仮に就業が9~17時までとして、そこからおのおのが職場から体育館まで移動して19時から二時間、21時に終えてみな時間をかけて自宅に戻り就寝、翌朝再び出社…

これは他のV2チームも似たような状況とは思うが、環境を考えると練習時間の少なさは一番なのかもしれない。しかも東京にあるということは選手たちもおそらくそれなりの通勤時間をかけての派遣先への出社だろうし(家賃が高くてとても都心に住めない)、練習時間だけでなく睡眠時間も少ないのではないだろうか。寮が用意されているとはとても思えないし。

そもそも他のチームはたいていは試合明けの月曜はオフだが、派遣社員として就労しているからは、月曜も出勤なのでは(あくまで派遣先の就労基準に則るので)。つまりオフすらあるのかどうか、という状況だと思う。

あとこれは派遣会社とは関係ないかもしれないけれど、自前でYouTubeチャンネルを持っていて、しかもダイジェスト映像をけっこう頻繁に配信している。もしかしたら映像制作も派遣事業で手がけているのかもしれない。

GSS Tokyo Sports Channel
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