新チーム続々誕生。地域リーグという「受け皿」に見るVリーグの未来図

地域リーグ
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~地域リーグの門番~山梨中央銀行(山梨県中央市)

設立:1982年
運営:山梨中央銀行
監督:辻知恵
選手:12人
公式サイト:https://www.yamanashibank.co.jp/aboutus/volleyball_team/

なにせ1982年設立と、地域リーグファンにはおなじみのチームですね。Vリーグを目指す気はなさそうですが、ホームページも整備されていてさすが銀行のチームだなと。同じ銀行が母体の東京三菱UFJは、調べる限りホームページはおろかSNSもありませんからね(笑)。

ホームページには月間スケジュールや大会結果も随時掲載されていて、情報量がすごいです。なお、練習は平日午後とあるのでそれ以外は社業に従事でしょうが、逆に言えば平日は毎日練習ができるというのはけっこう恵まれていますね。

大会出場だけでなくバレーボール教室の開催など、地元への貢献事業としての傾向が強いと思います。トライアウトも実施してますが、Vリーグから移籍する選手がいるのか、過去いたのかまではわかりません。ただ監督の辻知恵さんはアテネ五輪のメンバーに選ばれている実績をお持ちの方です。甲府市出身というのもあって監督をやられているのかもしれませんね。

門番としたのは、サッカーのJリーグの下部にあるJFLというリーグが、まさにこの地域リーグと同じ位置付けなのですが、そこにはJリーグ入りを目指していないけれど力はあり、昇格を目指すチームに立ちはだかる力のあるチーム(Honda FC等)のことを通称「門番」と呼んでいてそれにあやかりました。

~日はまた昇る~トヨタ自動車サンピエナ(愛知県豊田市)

設立:2020年
運営:トヨタ自動車
監督:太田有紀
選手:13人
公式サイト:https://twitter.com/Sunpiena

2019年にVリーグを脱退したトヨタ自動車ヴァルキューレが、チーム名を変えて新たに再出発、のようです。サイトを見ても当時のヴァルキューレのメンバーも全員ではないですが、残ってますね。

トヨタ自動車サンピエナ 再びVリーグの舞台へ | 月バレ.com【月刊バレーボール】
トヨタ自動車サンピエナ、と聞いて何の名前かおわかりだろうか? もともとV.LEA

上記のサイトによればヴァルキューレがVリーグを退社したのは選手の数が規程を満たさなくなったからだそうですが、決して廃部になったわけではなく、地域リーグで活動は続けていて、今回メンバーも加えてチーム名も変えて再出発したようですね。

ただ再出発しただけでなく、地元・豊田市の学生と共にチームやマスコット名を考えたり、地域に密着した活動をしているのがポイントです(ヴァルキューレのときもそうだったかもしれませんが)。ちなみにサンピエナは英語のSunとイタリア語で満ちるという意味のPienaの造語だそうで、太陽のような輝きに満ち溢れるチームに、ということでしょうか。

とよた学生盛りあげ隊が募集・考案に協力したサンピエナのマスコットキャラクターが決定しました!! – 豊田市青少年センター

トヨタ自動車といえば、関連会社であるデンソーやトヨタ車体はVリーグで活動していますが、本体のトヨタ自動車がチームを持つ意義は大きいと個人的には思います。だって、バスケットボールのWリーグではトヨタ自動車アンテロープスという強豪チームを有しているわけですからね。