新チーム続々誕生。地域リーグという「受け皿」に見るVリーグの未来図

地域リーグ
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~20年越しの復活へ~
ベスビアス新潟(新潟県長岡市)

設立:2021年
運営:株式会社ジャパンアスリートマネジメント
監督:田中千代美
選手:12人
公式サイト:https://vesuvius-niigata.info/

元々はベスビアス長岡として活動していたようですが、心機一転と言いますか、2021年12月に運営会社が設立されて、チーム名も変えてVリーグ入りを目指すことになったようです。

エラー - NHK

これはウィキペディアなどを見ての推測ですが、元々長岡市には、ここに本店を置く北越銀行がバレーボール部を持っていて、今でいうV2に所属していたようです。1999年に休部になりましたが、そのままベスビアス長岡として活動を続けていて、北越銀行時代から監督だった田中千代美さんがそのまま監督になり今に至っていたようです(田中千代美さんのウィキより)。

で、どうやら、クラブチームとして活動していた同チームに新たに運営会社がついて、本格的にVリーグを目指すことになった、ようです。それで名前をベスビアス長岡から新潟に変えたのではと。つまり長岡市にとどまるのではなく新潟県全体に愛されるチームになろう、と。新潟市に移転したというわけではないです。運営会社の株式会社ジャパンアスリートマネジメントも長岡市の会社ですし。というよりこの会社、公式サイトを見ているとベスビアス新潟のために設立された会社かもしれません。

そしてサイトを見ると「選手雇用パートナー」として中越自動車学校が参加しており、選手はここで働いているようです。さすがに教習指導員ではないでしょうが(笑)、自動車学校も立派な地場産業だなというのはこれを見て気づかされました。

長岡市も人口26万人の都市ですからね。水戸市や山形市と同規模と言えばそこそこ大きな街だということがわかると思います(ちなみに上尾、西尾、刈谷市よりも多いです)。北越銀行だけでなく、あの越後製菓も本社は長岡市です。

ちなみにベスビアスの由来ですが、上記のNHKニュースを見ると地元の有名な祭り・長岡まつり大花火の種類から来ています。ヴェスヴィオ火山というイタリアの火山の噴火の大きさになぞらえているとか。

まだ公式サイトには選手の情報が掲載されておらず、先日トライアウトを実施したり、チームとしての体制を整えているようですが、チームの公式インスタおよびサイトに掲載されていた長岡新聞から、かつて大野石油オイラーズにした大西真咲選手、そして山梨中央銀行の片岡未空選手ら5人が新加入したのは確認できました。元々いた7人と合わせて12人体制のようです。

何より葛和伸元さんを総監督として招聘したところに本気度が伺えます。葛和さんも仙台ベルフィーユが廃部になった経験があるだけに、新たなチームの立ち上げには並々ならぬ情熱を注いでくださいそうですね。サイトを見ても、準備中ながらアカデミーやファンクラブのページもありますので、Vリーグを目指す思いが伝わってきます。

新潟は、アルビレックス新潟があったりスポーツはそこそこ盛り上がっている印象がありますが、男子チームもない空白地帯なんですよね(むしろJリーグ、Bリーグ、野球の独立リーグにチームを持つアルビレックスがVリーグに参入しないところに現実も感じましたが…)。その点でも頑張ってほしいと思います。