新チーム続々誕生。地域リーグという「受け皿」に見るVリーグの未来図

地域リーグ
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~Vリーグ入りは射程圏内~
アルテミス北海道(北海道札幌市)

設立:2020年
運営:一般社団法人北海道レディーススポーツクラブ(母体は日本ルクソールシステム株式会社)
監督:成田郁久美
選手:13人
公式サイト:http://artemis-hokkaido.jp/

2020年に設立が発表された、北海道では唯一のVリーグ参入を目指すチームです。監督の成田郁久美さんは元々北海道旭川市出身で、日本代表歴もあります。

アルテミス北海道誕生、監督は元代表の成田郁久美氏 - バレーボール : 日刊スポーツ
バレーボール女子Vリーグ入りを目指す新チーム「アルテミス北海道」の設立が23日、発表された。札幌市内で会見が行われ、監督に就任した元日本代表の成田郁久美氏(4… - 日刊スポーツ新聞社のニュースサイト、ニッカンスポーツ・コム(nikkansports.com)

上記の記事で成田さんもおっしゃってますが、Vリーグのチームがないので道内出身の選手は北海道を出なければならない事情がありました。その受け皿として機能するように、という思いもチーム設立につながったようですね。実際に選手も、NECレッドロケッツにいた奥山優奈選手(名寄市出身)、GSS東京サンビームズにいた小室祐里選手(南富良野町出身)がUターンという形で加入しています。

アルテミス北海道入団会見 成田郁久美監督「気持ちの強いメンバー選んだ」 - バレーボール : 日刊スポーツ
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母体となっている日本ルクソールシステムは東京にあるIT企業で、サイトを見たところ「スポーツチーム支援型テンプレートホームページサービス」を提供していて、おそらくアルテミスにも導入していると思います。チームを保有することで自社サービスを導入事例として拡販するメリットもあるかもしれませんね。

母体ではありますが、運営は一般社団法人北海道レディーススポーツクラブとなっているところからも実業団ではない=選手たちの雇用をしているわけではなく、選手たちはいろんな会社に雇用されているのではと思います。KUROBEアクアフェアリーズ方式ですね(あそこも母体は社団法人です)。

個人的にはスポンサーにJALが名を連ねているのが興味深いですね。JALはけっこう地域スポーツをスポンサードしている印象ですし(同じく札幌のサッカーチーム・コンサドーレもスポンサードしています)、それもユニフォームの前面に入っているということはそれなりの金銭的支援をしているのではと。まあ、北海道に拠点を置く以上、試合などでは飛行機に乗ることが多いから、というのもあるかもしれませんね。

また、チームコンセプトでセカンドキャリア育成以外にも「結婚、出産後でも競技を継続していけるような枠組みを」と掲げているのもいいですね。なおチーム名はギリシャ神話の狩猟の女神(アルテミス)からで、相手チームを狩猟する=勝つ、とのことです。

個人的には2017年に札幌に移住したとき、Vリーグの大会も開催されないことにびっくりしましたし、男子はその後できましたが女子は全く動きがなかったので、設立されたことはうれしかったですね。

また、小学生向けのアルテミスカップを主催したり、スプリングカップとして福岡ギラソールを呼んだり、主催イベントも積極的。そして地元の企業もスポンサーに名を連ねていますが、北海道は広いので挨拶回りも大変です。スポンサーの一つ、JAしべちゃのある標茶町は札幌から車で5時間近く。そんな大変さも知ってほしいと思います。

2021年は皇后杯のファイナルラウンドにも出場したほか、東部決勝リーグで優勝しており、Vリーグ加入に向けたステップを着実に歩んでいると思います。ファンクラブもありますし、経営状態などはわかりませんが基本的な条件は満たしています。なにせホームページには2022-23のスローガンなのか、「はばたけ、Vリーグへ」と明確に打ち出しています。来シーズンからの加入なるか、必見です。