新チーム続々誕生。地域リーグという「受け皿」に見るVリーグの未来図

地域リーグ
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突然ですが、皆さんはバレーボールにおける「地域リーグ」、ご存知でしょうか。私自身もそれほど詳しいわけではないのですが、勉強しながらかみ砕いてご説明できればと思います。

地域リーグは一言で言えば「Vリーグ予備軍」です。これからVリーグに加入したいチームは、この地域リーグなどで結果を出す必要があります。最近加入を果たしたチームも全て地域リーグから加入のステップをたどっており、例えばヴィクトリーナ姫路は2017年に結成し、2018年3月の「全国6人制バレーボールリーグ総合男女優勝大会」で優勝したことでS3ライセンスを取得、2018/19シーズンからV2に参入を果たしています。
※本来はS2ライセンスですが、女子は男子と違ってV3がないためS3ライセンスでOKです。

といっても、この総合男女大会はいきなり出られるものではなく、まず各地域の地域リーグに参加する必要があります。

  • 4~12月 地域ブロックでの地域リーグ
  • 1~3月 地域リーグの成績上位チームによる東西決勝リーグ
  • 3月   グランドチャンピオンマッチ

というステップになります。
※ただしここのところのコロナ禍で、昨シーズンは東西決勝リーグが数試合行われるなど、正常化できていないのですが。
※これとは別に、夏に開催される「全日本クラブカップ女子選手権大会」というものもあります(今年は7月に山形で開催)。

厳密には地域リーグというリーグはなく正しくは「全国6人制バレーボールリーグ総合男女優勝大会」ですが、その予選が地域リーグなので、ここでは地域リーグと呼ばせていただきます。なお、地域リーグは公益社団財団日本バレーボール協会の管轄となり、当然ながらVリーグの管轄ではありません。

ちなみにグランドチャンピオンマッチの優勝がVリーグ昇格の条件、というわけではありません。S3ライセンスの交付条件は下記のように規定されています。要はそれなりの強さを示せればいいわけですね。

① JVAに登録しているチームを保有しており、Vリーグ機構が主催する大会ならびにチームが加盟する連盟が主催する全国規模の大会に引き続き複数年の出場の実績があり、かつ安定的に優勝またはそれに準ずる成績を残していること
② 天皇杯・皇后杯全日本選手権のブロック予選やブロック内のリーグ戦、選手権でのVリーグ加入チームとの対戦結果において、相応の競技力を持つと判断されること

Vリーグ ライセンス交付規則 第4章 競技基準 第21条〔競技基準〕競技力より

そして、地域リーグはVリーグを目指すと明言しているチームもあればそうでないチームもあります。また、一種の同好会形式のチームも多いようです(チーム名で検索してもなかなかサイトが出てこないので…)。

ちなみにライセンス交付基準は上記以外にも本当にいろんなことが書かれているのですが、主だったことを挙げると

・選手12名以上(S3の場合)
・ジュニア(高校生以下)を対象としたバレーボール教室などジュニアチーム等の活動報告
・ファンクラブ、チーム独自のホームページの保有

があります。当然Vリーグ加入を目指すチームはこれを満たしていなければなりません。

ここでは、比較的おなじみの、かつ、情報が得られやすかったチームを北から順(文字数の関係で一部入れ替わります)にご紹介します。上記に挙げた交付基準を満たしているかどうかも注目してみてください(本気度がわかります)。なお、女子に限定していますので予めご了承ください。

※以下数字などのデータは注釈がなければ記事公開時のものです。