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Arimoto Kazuki(有本和貴)をフォローする

⑤創意工夫の応援

続いて場内の話です。姫路の試合の時はピンクのライトが天井を照らしているのはなかなかいい演出でした(試合中は消してました)。ちなみに座席には元々ピンクのカバーがかけられています。さすが、ヴィクトリーナ・ウインク体育館とヴィクトリーナの名がついているだけあります。しかもエンド側は白でヴィクトリーナのVがあしらわれています。

さて、今季は感染対策として声を出しての応援が禁止されています。我々ができるのはせいぜい拍手と、ハリセンを叩くくらい。そんな中でいかに場内を盛り上げようか、は各チームの腐心が見えます。

まず演出ですが、こんな風にしてハリセンを叩きやすい演出が見られました。

野球のスタジアムで普段DJをされている方がバレーボールの試合を担当するというケースは岡山のDJツバサのケースもありますが(シーズンが被らないので)、姫路も神宮でDJされているパトリック・ユウさんです。出身は神戸市だそうでその縁かもしれません。相手チームの得点時にも誰が得点したかをアナウンスしていて、とてもありがたかったです。

そして応援ですが、ヴィクトリーナ姫路は元々音響を使わない、声で応援するスタイル。声援禁止は彼らにとって自分たちのスタイルを完全否定されているわけですが、そこは姫路。だったら別の形で応援しようと知恵を絞っていました。まずこちら。これは10月の時の模様です。

声が出せないのなら声を出していた去年の音声を使えばいい、というところでしょうか。

そしてそれがさらに進化したのがこちら。

選手は声を出せるのなら、控え選手に声を出させればいいじゃない、ではないでしょうが(笑)、控え選手の声を応援の中に組み込んだ形です。控え選手たちの声に合わせて応援団が太鼓をたたく。控え選手が応援を先導しているとも言えます。これもうまいやり方だなあと感心しながら見てました。

私の中では、ですが、ヴィクトリーナ姫路は「○○がダメだってさ」で終わらないんですよね。「○○がダメなら□□はどうだろう?」と常に考える。この姿勢、なんです。

ちなみに後日談ですが、12月にとどろきで、NECの試合の後に姫路の試合があったのですが、そこにも残っているNECファンに少しでも応援してもらおう、と、NECの「GO!GO!NEC!」のハリセンのリズムに合わせて「ひ!め!じ!」のように太鼓を叩いていたそうです(NECの応援団長にはすぐにバレたそうですが 笑)。これも創意工夫ですよね。しかもNECから来た荒谷選手を見ようと残っていたNECファンもいたでしょうから、このアプローチは素晴らしいわけです。