青猫の名前~PFUブルーキャッツが紡ぐ継承の物語~

PFUブルーキャッツ
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新しく出会った、という点では和才選手もそうだ。リベロとなって他の選手と違う色のユニフォームを着るようになって、従来の選手たちを支える性格(これは私の勝手な思い込みなんだけど)がより引き立つようになった、そんな印象だ。

あとこれは完全に新戦力なんだけど、KUROBEから移籍した綿引選手もチームの主力として活躍していた。KUROBEには申し訳ないが、補強としては実に的確だった。狙ってそうしたわけではないと思うが、補強というのは、自チームと共にチャレンジマッチに回る可能性のあるチームの戦力を削ぐというのも立派な補強だ。

ちなみに綿引選手については、2018/19シーズンのチャレンジ3でのこの光景から注目している。あのときのアールブレヒト選手との会話は想像通りだったのだろうか、一度聞いてみたい。あとこれは全く個人的な感想だが、「フジテレビのアナウンサー感」があふれ出ていると思う(これは姫路の長野選手にも言える)。もっと言うと山下選手はTBSのアナウンサーっぽい。NEWS23とかに出ていそう。

もちろん新しい出会いだけでなく、昨季から何ら変わらない光景もある。例えば津賀選手は相変わらずモンスターだった。「青猫のレフティーモンスター」という言葉をご本人がどう思っているかはわからないが(笑)。プレーでチームを引っ張っていた。

坂本監督は相変わらず(!?)審判にも臆せずモノを言って、チーム警告を受けていた(何も食ってかかっているのではなく、選手たちの盾になっているのだ)。

菅野監督がいなくなって東レでは見かけられなくなった、この、控え選手による紙で出力したデータをスタッフに渡す光景も、PFUは健在だった。こんな光景まで注目しているのは私くらいだろう。

また、この光景も健在だった。

今季は応援団も参加を自粛するケースが多く(彼らも基本的に応援するチームの社員だからだ)、音響がない試合も多いんだけれど、この日PFUの応援団が来ているとは思わなくて、この曲が聞けるとは思わなかった。間違いなくこの日、私がジップアリーナで一番感激しながら聞いていたと思う。

※しかも翌日は岡山のホームゲームだったので「シロクマ」が流せなかった。