VCupで踏んだ東レアローズの「場数」

東レアローズ滋賀
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Arimoto Kazuki(有本和貴)をフォローする

②西川選手の実戦起用

今季の内定選手二名のうち、西川吉野選手が3/20の所沢大会でデビューしました。宇都宮大会から登録されていたのですが、実戦起用は所沢から。しかもスタメンフル出場でした。

※ちなみにヤナ選手は所沢から合流してましたが、もしかしたらファイナル進出の可能性があったら起用したのかもですね。土曜にNECが負けた時点でなくなったので、結局出ませんでした。

私自身はそんなに高校バレーは見ないので、プレースタイルなどは全く知らなかったのですが、土日に見ていて思ったのは、総合力、そして完成度の高い選手だなと。体もがっしりしている印象はないしむしろ細くて、パワフルな印象はないですが、プレー自体もスマートという感じですね。

③自信をつかんだ野呂選手

リーグ戦終盤では貴重な戦力に成長した彼女ですが、そこで得た手応えをベースにVcupでフル出場したことでそれが自信につながった印象です。今シーズンまさにステップアップしましたね。

これは個人の感想として聞いていただきたいのですが、

リーグ戦序盤は、ピンサで呼ばれるだけでビビっていた印象でした。でも、少しずつ出番をつかんでいって、それ(緊張)が少しずつ失せていった印象です。要は分母が大きくなっていったんですよね。おなじ1でも1/2と1/20じゃ濃度が違いますし。簡単に言えば「場数を踏む」です。ファイナルではコートでもリラックスして笑みまで浮かべていてびっくりしました。

そのいい流れをVCupに持ち込めた。しかもレギュラーとして起用され続けたわけですからね(もっともそうしてくれないと代わりの選手もいないのですが 笑)。

あくまで個人の感想ですが、同期の石川選手に比べて自分なんて…と思っていたけれど、要は自分を少し低く見ていたけれど、その意識も変わったんじゃないかな。所沢大会のKUROBE戦でVOMに選ばれ、そのインタビューでは「主力も抜けていても勝てるチームを作りたいので…自分がチームを引っ張っていけるようにと思って頑張っています」と言い切ったのが何よりでした。これには副キャプテンの白井選手も喜んでましたね。頼もしくなりましたよ。

個人的には攻撃もさることながら、守備を頑張っていたなあという印象です。後衛でけっこうボールを拾っていましたね。こういっては何ですが、石川選手が同期ではなくライバルになる、に近づけたんじゃないかな。来季が楽しみです。