バレーボール女子東京五輪代表 選手紹介~ミドルブロッカー編~

日本代表
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Arimoto Kazuki(有本和貴)をフォローする

ミドルブロッカー:島村春世(NECレッドロケッツ)

五輪が1年延びたことでチャンスを逃した選手もいる一方、つかんだ選手もいます。彼女も1年延びたことで代表に返り咲けた、といって間違いないです。2020年開催に向けて腰の手術をしたのですが、そのままだったら間に合わなかったとご本人もおっしゃってます。

結果的に前回のリオ五輪に続いての選出となりましたが、彼女の特徴は何といってもパワフルなブロード、です。20/21シーズンは、シーズンを通して炸裂してました。結果、アタック決定率はリーグ一位の51.7%です(50%越えは彼女だけ)。

VNLでは、初めてコンビを組む籾井選手とのコンビネーションも抜群でした。VNLでの大きな成果の一つです。この写真でパワフルさの一端が垣間見られると思います。

20/21シーズン、全チーム、それなりに多くの試合を見てきましたけれど、これだけパワフルなブロードを打てるのは彼女ともう一人くらいでした。

日本は体格差では諸外国にかなわない中で、パワフルなアタックを打ち込んだところでブロックに引っかかってしまうわけです。そういうときに何が必要かと言うと、相手のブロックをかいくぐるブロードが有効になるはず。その点で彼女の存在は欠かせないわけです。

まあ後、チームの中ではベテランの存在なので、若い選手を支える存在になれそうですね。特にチームメイトの古賀選手にとっては、これほど頼りになる人はいないでしょうし。

最近こんな記事もありますので宜しければ。

「大きいだけ」だった少女が見せた成長と進化。泣いて、嘆きながら重ねた女子バレー島村春世の230試合。(田中夕子) - エキスパート - Yahoo!ニュース
通算230試合出場も、高校時代は「うまくなかったなぁ」 面白いように次々と、スピードを活かし、なおかつ打点も高く、セッターの前、後ろと移動し鮮やかにスパイクを決める。 2011年の入団から10シーズン

ミドルブロッカー:山田二千華(NECレッドロケッツ)

20/21シーズン、NECは8試合見たのですが(VCupのぞく)、成長著しいなあと思ったのが彼女でした。代表入りはうれしかったですが、まさか五輪代表入りするとは思わず。一番うれしかったですね。実は個人的な20/21シーズンのマイベスト6に選出していたほどです。代表では籾井選手、石川選手と同じ2000年生まれの最年少トリオです。

彼女はブロック決定本数がリーグ4位の0.63が示す通り守備型。身長も184cmと、186cmの荒木選手に次ぐチーム二番目です。なので私の中ではポスト荒木、ですね。パリ五輪に期待していただけに東京五輪選出はびっくりしたんですよ。

あと、撮っている身としてはブロックなど得点を決めるときに吠える姿が画になるんです。

今回の12人のうち、NECが3人と最多人数なんですね。しかもOH一名はまだしもMBが二名共に選出というのは結構珍しいのでは。五輪の成績はNECにかかっているといっても過言ではないと思います。ちなみにそのNECですが、三人の力もあって前シーズンの8位から3位に躍進しています。

あ、ちなみに名前の読みは「にちか」です。これを機にぜひ覚えておいてください。

山田選手を選出した、私の20/21マイベスト6はこちらからどうぞ。

続いてはアウトサイドヒッター編です。