バレーボール女子東京五輪代表 選手紹介~アウトサイドヒッター編~

日本代表
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Arimoto Kazuki(有本和貴)をフォローする

アウトサイドヒッター:石川真佑(東レアローズ)

石川兄妹、という形で取り上げられることが多いので、知名度はかなり高いです(母まで知ってましたから)。東京五輪でバレーボールに興味を持って、このブログにたどり着いた方でも、彼女の名前は前から知っていた、という人は多いのでは。

代表デビューは2019年だったのですが、W杯で活躍してそれから一気にレギュラーに定着しましたね。個人的には、20/21シーズンのファイナルで優勝を逃して、そこで初めて壁にぶち当たったかなと思ったのですが(いったん下げられたし)、VNLではあっという間に乗り越えていましたね。

基本的にアウトサイドヒッターのレギュラーとしては古賀、黒後、石川の三人になると思うのですが、石川選手は野球でいえば、バットの芯を外すカットボールが得意なピッチャーという感じですね。これがいい例なんですけど、

こんな風にきれいに相手ブロッカーをすり抜けられるんですよね。

アウトサイドヒッターでは背は低い方(173cm)です。バレーボールは長身が有利とされていますが、石川選手はそれが全く当てはまらないんですよね。それは、速いボールをこのように相手ブロックをすり抜けられる技を持っているからだと思います。黒後選手が大砲なら彼女は小銃でスナイパー、なんですよ。

そういう意味では海外では珍しいタイプの選手なのかな。2019年のW杯だったかどうか覚えていませんが、対戦相手の監督に絶賛されていましたからね。そんな彼女の技も注目していただきたいなと思います。あと、コロナ禍での自粛期間中に鍛えたというサーブは、すっかり彼女の武器になりました。こちらもご注目ください。

レギュラーであろう三人のアウトサイドヒッターの違いを簡単に言うと

パワーの黒後

コントロールの古賀

テクニックの石川

ですかね。東京五輪だけでなく未来の日本バレーボール界を担う三人になると思います。

そしてもちろん、この三人に続く選手の登場も今から楽しみです。