東京五輪 中田ジャパンの空虚 その3~貫いた強者の論理~

日本代表
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Arimoto Kazuki(有本和貴)をフォローする

■見ているだけではないのか?

上述した、コート上の6人に対して「あなたたちはプロなんだから、最後は自分たちで解決しなさい」という考え方。信頼しているとも言えますが、自分は関与しない、という部分もあります。

ですが、明らかにうまくいっていない、と思ったら手を入れるのが監督の役割ではないでしょうか。特に中田監督は指示するというよりは見ているタイプの監督なので(姫路の竹下前監督もこのパターン)、なおさら。

ですが、選手交代は基本的に後手後手に回りましたし、判を押したように二枚替えで田代、林、石井選手を投入するくらい。まるでマニュアルに沿ってやっているかのように。

個人的にそれの最大の失敗例がドミニカ戦で、明らかに籾井選手と黒後選手のコンビネーションが合っていなかった。合わなかったのか、合わせようとしなかったのか。それはわかりませんが、私はどちらかを見切るべきだったと思います。

ところが中田監督は、コート上のことなんだから二人で解決しなさいと言わんばかり。何もしませんでした。石川選手についてもそうです。彼女はたまに負のループに陥ることがあります。どの選手にもあるでしょうが、東レでの彼女を見ていた身としては、いったん下げて頭を冷やした方がいい、ということもあるんです。

でも、やらない。コートにいるんだから自分で解決しなさい、と。

そういうのがあると、では今まで何を見ていたの?と思うわけです。まあ、不調に陥ってもプレーを続けることで解消する選手もいますが…でも、突き放している印象ばかり受けました。しかもドミニカ戦では、黒後選手がチャレンジの必要はないと言っているのに要求するというチグハグさ。見てないじゃないですか!

■加点法か減点法か?

特に私が気にしているのは、今回の予選の戦い方です。

先に言います。

全試合勝とうとしていなかったですか?

今回の組み合わせで、実力差を考えれば、セルビア、ブラジルは負けてもいい、というか負けて当然だった試合です。他の三試合に確実に勝ち、決勝トーナメントに進出する。男子はそういう戦い方でした。そう、男子は(こう言ったら怒るかもしれませんが)弱者の論理だったわけです。

セルビア戦、ブラジル戦はストレート負けながら競ったセットもあったわけですが、選手のコメントを読むと、それを自信とするのではなく、反省材料としている印象があります。

※下記のサイトをスクロールしていくとセルビア戦のコメントが出てきます。

https://www.jva.or.jp/index.php/international/2021/olympic_women/result

もちろん表向きなコメントはそうしていて(負けても次がある、なんて言えないし)、実際はどうなのかはわかりませんが、韓国戦の様子を見る限り、この二戦で自信を失ってしまったのでは…と思うわけです。

だから、何で勝てなかったのか、という分析の仕方になってしまったのでは、と思うんですね。わかりやすく言えば、敗戦からいい材料を見つけるのではなく、反省材料を見つけてしまった

簡単に言うと加点法か減点法かです。同じ80点でも、60点からプラス20点なのか、100点からマイナス20点なのか。

強者の論理ならどちらになるかは言うまでもないです。

ではなぜ強者の論理になったのか。もちろん中田監督ご自身の性格、資質によるところがあるでしょう。

でも、地元開催というプレッシャーもあったことは忘れてはいけないと思います。

あ。ちなみに私は、普段の投稿とかブログをお読みならお分かりいただけると思いますが、加点法です。