春になれば久光は

久光スプリングス
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で、久光は、コートチェンジ後にコートで円陣を組むたびに、控えエリアの選手たちも同時に組んでいた(他のチームではあまり見かけないと思う)。あ、こういうこともやるチームなんだ、と思った。どこか無機質で淡々としている印象があったから。確かに日立みたいに「やーっ」とかはやらないけれど、でも、鉄の集団と勝手に思っていた久光も、それなりに和気藹々としているじゃないか、と。あと、テクニカルタイムアウトが終わって控えエリアの選手たちが戻ってくると、背の高い野本選手に合わせて他の選手がジャンプしてハイタッチしたり。もしかしたら酒井監督になってからこういう一種の遊びをするようになったのかもしれないけれど(笑)。ちなみに酒井監督って居酒屋の大将みたいで好きだ。

そして長岡選手も、コートでも表情豊かで。いや、あまり笑わない選手かと思っていたけれどそんなことは全くなかった。そして、めちゃくちゃカッコよかった。

あと、やはり全日本で同じだったからか、石井選手との関係がとてもいいなと思った。同士というか。強い絆で結ばれているんだなと。

ただ、個人的に印象に残ったのは中大路選手だった。それほど久光は見ていないので「あれ?セッターは古藤選手じゃないの?」と思ったほど。どうやら今シーズン途中からレギュラーになったようだが、今までとはまた違う久光の攻撃スタイルに切り替わっていたのではないだろうか。個人的にはお客さまセンターにいそうなOLさんという印象。物腰柔らか、かつ、頭の回転がいいというか。

で、古藤選手はというと控えエリアにいるけれど、大声を出したり選手を鼓舞していて。古藤選手が控えにいるチームってすごいけれど。