パレーボールに興味を持ったのは、たまたまテレビで見た2015年のW杯だということは何度も書いた。そして特に、木村沙織選手と古賀紗理那選手だった、と。
もちろんバレーボールに興味を持つ前に木村沙織選手は知っていた。ワクフバンクの頃「Number」にインタビューが載っていて、「へえ、サッカーだけでなくバレーボールにも欧州チャンピオンズリーグってあるんだ」と興味を持ったし(もしこの頃にバレーボール、というより木村沙織選手にハマっていたら、絶対トルコまで見に行っていた)、
あとこれは何の記事か忘れたけれど、というよりたぶん代表戦絡みだと思うけれど(残念ながらリーグ戦のことはスポーツ紙には大きく載らない)、絵馬を奉納している様子がスポーツ紙で紹介されていた。
その扱いぶりが、ああ、なんか報道陣に愛されているなあ…というか。それが、2015年W杯前の、私の中での木村沙織選手だった。
2015年のW杯をテレビで見てバレーボールを見に行こうと思った私は、開幕戦の久光対上尾を見た(出ていた選手で知っていたのは長岡選手だけだった)。木村沙織という選手に出会ったのは12月の川崎大会。NEC対東レ!古賀紗理那対木村沙織!そりゃあチケットも買う。
あいにくこの試合のことはあまり覚えていない。ただ、何より印象に残ったのは木村沙織選手のタオルルーティーンだった。タイムアウトの時になんかいつも同じ動きしているなあ…と思って注目して見たら、いつも必ず輪が解けると端に行ってタオルを丁寧に広げていた。何のためなのかは今では知るよしもない。
ルーティーンといえば、サーブレシーブの時に両手を合わせて体をひねり、その後軽く飛ぶ、というルーティーンもあって、ああ、なんかこの人は独特の世界を持っているんだなあ、と思った。この話はまた後で出てくる。
木村沙織選手に興味を持った私は、過去フォトブックが出ていることを知り、アマゾンで手に入れた(もちろん中古だった)。それはある意味私にとっては衝撃だった。「ああ、なんか(普通の)女の子だなあ…」と。あ、書き忘れたけれど私は木村沙織選手の文字が大好きだ。Vリーグの選手名鑑には簡単な選手の直筆メッセージが添えられているけれど、その文字(昨シーズンなので「思いやり」って書いてあった)は、皆さんにとってはどうでもいいけれど、私が女性を好きになるきっかけの一つは文字のかわいらしさだ(きれいな字でなくてもいい)。その点では木村沙織選手の文字力の高さはずば抜けていた。理想とする文字だった。皆さんにとってはどうでもいいけれど。
12月の終わりに皇后杯というものがあることを知って見に行ったけれど、フォトブックを読んだ後の木村沙織選手は全然違って見えた。あ、あの木村沙織だ!そんな感じだった。
ただ。そんな「女の子としての木村沙織」みたいな目(ものすごく極端に言い方をすればアイドルとしてみているというか)は、東レアローズを見て行くにつれだんだんと変わっていった。