2024/25シーズンの、アランマーレ文化 from 庄内

アランマーレ山形
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Arimoto Kazuki(有本和貴)をフォローする

頼れるお姉さんと大人になりつつある妹

まずは伊藤摩耶選手。先ほどのカテゴリーだと中堅になります。クイックだったりライトからのアタックが持ち味の、攻撃型のミドルブロッカーです。

現時点(2024/11/13)でアタック決定率は10位で、チーム一位。昨シーズンはサーブ効果率がリーグ二位と、クレバーな選手です。若手選手たちにとってはまさに頼れるお姉さんという感じですね。特に失点時のサーブレシーブ前の「落ち着こうか」というポーズが印象的なんですよね。

そしてもう一人は若手にカテゴライズされる工藤真帆選手。高卒二年目でまだ二十歳という選手ですが、リベロの有薗選手が退団したことで、今シーズンからレギュラーになっています。昨シーズンは試合前のウォーミングアップで、メソマチ選手と和気藹々と楽しそうに練習していて、どこか妹というか、チーム内の愛されキャラという印象だったのですが、今シーズンはレギュラーということで試合前練習から真剣そのものという感じになっていて。

開幕戦ではリベロとしての統率も遠慮がちというか、先輩たちに気後れしていた印象だったのですが、酒田では声で鼓舞したり先輩たちに臆することなく指示する様子も見られて、すっかり頼もしくなってました(たぶんこれは北原監督に言われたんだと思います)。まあ一言で言えば選手に限らず若い人なら誰にでもある、大人になっていく過程真っ只中、という感じですね。私も同じ道民というのもありますが、親目線といいますか。成長ぶりを見るのが楽しいんです。

もちろん他にも注目すべき選手はたくさんいます。試合前の円陣で「私のタオル持っている人にサインボールを渡そうと思っていたのですが、見つかりませんでした!」と叫ぶ(笑)石盛めるも選手とか、

いずれにしても、いい光景にあふれているチームです。

ただ、忘れてならないのは、この人ですね。そう、北原勉監督です。やっぱりこの人あってのこのチームだなと思うわけです。

前述のスティックバルーンハイタッチ会でも、顔なじみのお店と思われる方と親しげに会話してたり。はたから見ていたリヴァーレファンの知り合いが、スポンサー営業もしていそうでまるで岡山の河本監督みたいだ、と。確かに、監督としてだけでなくいろんな点でチームを支えている人だなと思います。J SPORTSの中継で知りましたが、チームバスの運転もすることがあるとか。

最後に。
今までは勝てないチーム、でした(昨シーズンはVCup含めリーグ戦0勝)。今シーズンも連敗から始まりましたが、フルセットにもつれ込む試合が二回あるなど、勝てそうで勝てないチームになっていたところ、先日の黒部大会で二連勝したことで、もう「勝てないチーム」ではなくなりました。

副キャプテンの草島選手もインスタでおっしゃってましたが、ここからようやく始まった。そんなチームです。

ちなみに説得力ないと思いますが、私はアランマーレではなく東レアローズファンです。

後編、というわけではないですが、今回酒田の町を訪れて感じたこと、もぜひご覧ください。