2024/25シーズンの、アランマーレ文化 from 庄内

アランマーレ山形
all text and photographed by
Arimoto Kazuki(有本和貴)をフォローする

この手があったか!の試合後のお見送り

日曜の酒田大会の試合後は場内一周はなく、代わりに酒田水害の募金活動を兼ねた、出口でのスティックバルーンでのハイタッチ会というお見送りイベントになりました。出口に行くと募金箱があり、そこで募金をすると、柵を隔てて一列に並んだ選手たちと、この日会場で無料配布されたスティックバルーンでハイタッチができる、というものです。

これが、実によかった!

まず一番のメリットとして、これならスティックバルーンを捨てて帰らない!、というのがあります。今回の酒田大会は酒田に本社のある東北エプソンが冠スポンサーとなった試合で、配られたスティックバルーンにも東北エプソンのロゴがありました。とはいえスティックバルーンやハリセンなど、会場で無料で配られる応援ツールは、試合後に会場内に限らず歩道に無残に捨てられるケースが多いのも事実。ゴミ箱があふれかえっていたり、帰り道に路上で捨てられているのを見るのは悲しいものがあります。当然、スポンサーからすればショックでしょう(イメージダウンにもつながりかねない)。

でも、これならハイタッチのために会場で捨てたりしないし、何なら記念に持ち帰ってそのまま大切にとっておいてくれるかもしれません。スポンサーが喜ぶのは言うまでもないでしょう。

そしてこれは完全に私の考えなのですが、私は選手には絶対に触れませんし、選手の商売道具である手に触れるなんてもってのほかだと考えています(あくまで一個人、というより一人のオッサンの考えです)。だから選手入場時や試合後のハイタッチ会とか、自分の好きなチームでも今まで参加したことは一切ありません。

そんな私でも、選手に触れないこの形式なら参加しようという気になります(もっとも他チームファンですし、失礼に当たるのでもちろん参加しませんでしたが)し、もしかしたら選手にとっても不特定多数の人と手を触れるということに抵抗がある、ということもあるかもしれません(手を使うスポーツなのですから)。そういう意味も含めて、このスティックバルーンハイタッチ会というのは実に絶妙な企画だなと思ったわけです。他チームも参考になるんじゃないかな。

はたから見ていても非常に微笑ましい光景でしたし、ああ、アランマーレのお見送り文化ってすごいよな、東京から酒田にまで来てよかったなとつくづく思ったわけです。やっぱり私は庄内含めた「アランマーレの文化」を見たいから、アランマーレのホームゲームに来るんだなと。

さて。ここまでは今シーズンのアランマーレ文化の話でしたが、固い話でもあるので、ここからは私なりに今シーズンのアランマーレ山形というチームをご紹介します。