パリ五輪 眞鍋ジャパンの実感 その3~活性化と明確化~

日本代表
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Arimoto Kazuki(有本和貴)をフォローする

世界に勝つための「サーブ」の意識づけ

眞鍋さんは代表の会見で、とにかく、口を酸っぱくするくらい言っていたのが「サーブ」でした。なので私はとにかく眞鍋ジャパンの目指す姿は、サーブの印象しかないです。

ちなみに前の監督は「伝説に残るチームを作る」の印象が強いです。まあそれも目指す姿という点ではいいキーワードですが、抽象的なんですよね。それってどんなチーム?という解釈は人によってまちまちになるじゃないですか。眞鍋さんは解釈の相違を生ませないストレートな言葉遣い中心だった気がします。

世界に勝つためにはサーブだ。ものすごくシンプルだし、他に解釈もしようもない言葉ですし、何なら「それは違います」とも言えないですよね。バレーボールの中での数少ない、個人で完結するプレーですし、自分の努力次第でなんとでもなる。

個人的にはこれによって選手たちのリーグ戦における目標もできたと思いますし、サーブを磨けば代表入りも、というモチベーションにもなったと思うんですよね。シンプルかつ明確な目標を選手たちに与えるのってものすごく大事なことだと思います。

まとめると、第二期眞鍋ジャパンのキーワードは「活性化」と「明確化」だなと。紅白戦の活用、選手の海外移籍といった活性化。そして選手とチームの課題の明確化。でもそれは決して別々のものではなく連動していたと思います。

長々と書いてきましたが、ではこの眞鍋ジャパンで培われたものをロス五輪にどう活かしていくか。世界とどう戦っていくか。監督は?選手は?というのを最後にします。