古賀紗理那のいたVリーグ。9シーズンの光景

NECレッドロケッツ川崎
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Arimoto Kazuki(有本和貴)をフォローする

私がバレーボールにハマったきっかけは、たまたまテレビで見た2015年のワールドカップの木村沙織選手、ということはこれまでにも何度か書いてきたが、そのときに次世代を担ういわばシンデレラガールの存在も大きかった。木村沙織選手を現在とすればその選手は未来…それが、古賀紗理那選手だった。人が何かにハマるときは、現在だけでなく未来も見えたとき、かもしれない。

先の記事では、彼女を支えた選手とチームについて考察したが、この記事では少し個人的な話を。

これは、一バレーボールファンとして、そしてNECレッドロケッツ以外のチームのファンとして9シーズン見てきた、選手という枠を超えた古賀紗理那の光景だ。

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カメラという双眼鏡を道具としてバレーボールを見るようになったのは、木村沙織選手のラストイヤーとなった2016/17シーズン。だが、上述の理由で古賀紗理那選手も気にはなっていたので(ちなみに私がチケットを前もって買った初めての試合は、木村沙織対古賀紗理那となった2015年12月のNEC対東レ)、カメラを向けることが多かった。

なにせ当時はまだまだチームでは後輩。そんなこともあってチームメイトから可愛がられていた一方、当然ながらまだチームを引っ張るという存在ではなかった。とはいえ得点源のアタッカーではある。うまくいっていない時のもどかしさ───チームメイトに強く言えない───も、表情から感じることもあった。

とはいえ、まだ20歳である。試合の時より緊張しているVOMインタビューの表情とか、愛されキャラというか、「古賀ちゃん」という雰囲気が色濃かった。

ただ。この2016/17シーズンで、彼女にとって間違いなくターニングポイントとなったであろう試合を、私は目撃することになる。彼女は引退会見で「昔の試合のことは覚えていない」と言っていたし、今の彼女にとっては頭にないかもしれないが、あの日あの会場にいた人なら、このときのことはきっと覚えているだろうし、ターニングポイントということに同意してくれる人もいると思う。

2017年1月15日、東京・大田区総合体育館の話だ。