THIS IS HOME~トヨタ車体のホスピタリティ~

THIS IS HOME
all text and photographed by
Arimoto Kazuki(有本和貴)をフォローする

⑧ホームチームを盛り上げつつ、試合全体の進行にも配慮したDJ

私はVリーグにはDJはいらない派、なのですが、この試合のDJの方の進行は本当に素晴らしかったです。トヨタ車体を盛り上げつつ、東レの選手にグリーンカードが提示されたり、いいラリーが続いたときは両チームに拍手するよう呼びかけたり。

ただ、私がDJが嫌いになったのはファイナルシリーズで自己陶酔型の煽りをするDJの人に思いっきり嫌悪感を抱いたからなのですが、ホームゲームではなく両方のチームを盛り上げなければならないのは大変だなと世界バレーの日本戦以外を見て思いました。

ちなみにこの日の刈谷は第二試合のJT対日立はDJの方はいなくていわゆる普通のVリーグのアナウンスに戻ったのですが、それはそれでよかったです。

⑨ハーフタイムに登場した地元の応援団

ハーフタイムには、刈谷を拠点に活動する「青春応援団我無沙羅」によるパフォーマンスが行われました。実は配布されたマッチデープログラムには彼らの公演のチラシも入っていて。Bリーグなどのスポーツにとどまらず、こういう地元を拠点に活動する者同士の交流はいいなあと思いました。私みたいに初めて刈谷にやってきた身には、刈谷により興味を持つきっかけになります。

ちなみに余談ですが、2年前はPerfumeのライブのついでに西尾大会に寄ったのですが、それ以来抹茶の町・西尾というイメージがすっかり私の中に植えついています。東京で西尾市を知っている人はそうはいないです。

※その点ではユニフォームにホームである西尾市と郡山市の市章をつけているデンソーもいいことしてますね。

⑨VIPエリアへの特典

VリーグにおけるVIP席というと、コートの近くにあって見やすかったり写真が撮りやすい席ですが、トヨタ車体はここをファンクラブ限定席にして、かつ、限定Tシャツや専用チェアなど高い付加価値をつけました。しかも8000円ですから普段のVIP席とそうは変わらない価格です。

私の中ではいわゆるVIP席は、選手に近かったり写真を撮りやすいことが付加価値、という考え方をしているチームばかりだと思います。トヨタ車体はそうしなかったんですね。一方でファンクラブ限定席とすることで、コアファンを配置し、かつ限定Tシャツを着てもらうことで少しでもコートの近くにいる人もクインシーズカラーに染めようとしたんだろうなと。だって一般販売されるVIP席にいる人は自チームのファンとは限らないわけですから。しかも写真を撮る人なら得点時も写真を撮っているわけで、ガッツポーズしたりすることはないわけで。

これは一つのやり方だなと思います。あと、2人用や4人用のボックス席を設けたり、席種の多さはここが一番だと思います。野球なんかがよくやってますね、こういうファミリー層向けのボックス席は。あと、野球やサッカーでは当たり前の「アウェイ応援団席」というエリアを明示しているのもなにげにすごいです(もっとも東レのベンチはこのアウェイ応援団席側ではなかったのですが)。

これも少しでも裾野を広げていろんな層を取り込もうというクインシーズの姿勢の表れだと思います。

つらつら書きましたが、ここからが大事なところ。