THIS IS HOME~トヨタ車体のホスピタリティ~

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今シーズンから開催権がチームに譲渡されたVリーグ。これによりホームゲームの収支を各チームが管理したり、演出を工夫できるようになりました。

そのあたりのことは田中夕子さんが書いてらっしゃるのでぜひ読んでいただければと思うのですが(しかし、今までもホームゲームの運営には実績のあるレッドロケッツに取材してこうして記事にしていらっしゃるのって本当に素晴らしいと思うし、田中さんはバレーボールの中では好きなライターさんです)、

「失敗を恐れるな」。NECレッドロケッツがホームゲームで描く未来(田中夕子) - エキスパート - Yahoo!ニュース
新リーグで何が変わったのか 10月26日に開幕したV.LEAGUE。男子に続いて女子、11月半ばにはDIVISION1、DIVISION3とすべてのカテゴリーが開幕した。 バレーボールの事業化を銘打ち

各チームに収支が任されるようになったということは、簡単に言えば稼がなければならない、ということ。お客さんをたくさん入れなきゃいけないということ。もちろん、収支が安定していれば(つまり親会社からの支援金で成立しているのであれば)お客さんを入れることがマスト、ではないのかもしれません。また集客を頑張っているクラブ=入場料収入を上げたい、と一言では言い切れない部分もあります。例えるなら、今まで地元のお祭りに企業として協賛していたのを、バレーボールチームを使って自らイベントを作って、地元の人たちとの親交の機会を作る。そんな側面もあると思います。

つまり、ホームゲームのやり方もチームの個性だったり、置かれている環境だったりが如実に表れてくるのではと思います。NECや岡山みたいに元々ホームゲームはイベント盛りだくさん、みたいなところもありますが、今年からやり方を変えてきたチームも出てくるはず。

開催権がチームに譲渡され、収支を管理しかつ会場演出も独自色が出せるようになり、自治体と連携したVリーグを目指して。各チームはどんな取り組みをしているのか、という中で一つヒントになりそうな姿が、11/17、18にウィングアリーナ刈谷で行われたトヨタ車体クインシーズのホームゲームにあったと私は思います。

※なお、私は昨シーズンはほとんどVリーグを見ることができなかったのと、トヨタ車体のホームゲームは初めてだったので、元々やっているよ、という部分もあるかもしれないこと、あらかじめご了承ください。

まずいくつか気づいたことを挙げさせていただきます。なお、私は11/18(日)のみ行きました。

①駅から無料シャトルバスを運行

実は私は来るときは気づかず帰りだけ利用したのですが(DJの方のアナウンスで気づきました)、JR・名鉄の刈谷駅とウィングアリーナ刈谷を結ぶ無料のシャトルバスを運行していました。いや、シャトルバス、ならまだわかるんです。これが無料なのがポイントなんです。ウィングアリーナ刈谷は名鉄の富士松駅から徒歩15分と、歩けない距離ではないのですが、各駅しか止まらない富士松駅よりは、名古屋駅へのアクセスが抜群にいい、新快速も止まるJRの刈谷駅を結んでくれるというのは非常にありがたかったわけです。しかも無料。これはもしかしたらむしろ、試合後に東京に戻る遠征の方々にとってはありがたい存在だったかもしれませんが、刈谷だけでなく人口の多い名古屋圏からの集客も広げようという意図があったのかもしれません。