THIS IS MY HOME~HOME MADE 東レアローズ~

THIS IS HOME
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Arimoto Kazuki(有本和貴)をフォローする

今シーズンから開催権がチームに譲渡されたVリーグ。前回はトヨタ車体の取り組みを書きましたが、今回は12/1、2に滋賀県・大津市のウカルちゃんアリーナで行われた東レアローズのホームゲームについて書きたいと思います。なおあらかじめお断りしておきますが、私は東レアローズのファンだったので個人的な主観が思いっきり入ります。ま、一ファンから見たホームゲームという観点でお楽しみいただければ(なのでタイトルを「MY HOME」としています)。

なお、トヨタ車体のホームゲームについては先日書いた下記のブログをご覧下さい。今にして思えば本当にお手本となるホームゲームだと思います。

ホームゲーム、と一言に言っても、バレーボールにおけるそれは、野球やサッカー、そしてBリーグといった他の競技とは大きく異なると私は思います。一言に言うと、それらの競技は試合の半分をホームで行っているわけです。今シーズン、新生Vリーグ発足でホームゲームという概念が導入されるとあって、私は当然他の競技のように半分はホームゲームと思っていたわけです。

ところが実際は東レで言えば20試合中5試合のみ。昨シーズンは見ていないので比較できませんが一昨年は滋賀大会と愛媛大会の4試合だったので1試合しか増えていないわけです。ちなみに岡山と上尾は8試合とリーグ最多。でも上尾は埼玉に関係ない船橋までホームゲーム扱いになっていたり会場はバラバラ。ホームゲーム全てが同じ会場というのは岡山だけで、これが本来のホームゲームの姿です。

2015/16シーズンから見始めた私の印象では、従来のVリーグは全国巡業型です。大相撲に似てますね。全国にファンを増やすという意味では必要ですし、テレビにも出るような有名選手が自分の町の体育館に来るというのはとてもうれしいことで、バレーボール人口を増やす点では必要なことです。

なので、その全国巡業という概念に地域密着のホームゲームという概念の比重を少し強めたのが今シーズンと言えるでしょう。もっと全国にチームが増えればいつかは全試合をホーム&アウェイにできるのかもしれませんが、まあそれは難しいだろうと思います。

話がそれましたが、何が言いたいかと思うと、チームが拠点を置く町をホームにするには、Vリーグはハードルが高いと言うことです。2年前、そして今回訪れた滋賀・大津の町もそうですし、11/24のNECの大田でのホームゲームに向かう道中でも思ったのですが、そこではBリーグのポスターを至るところで見かけるわけです。Vリーグのポスターを見かけることはありませんでした。

ちなみにウカルちゃんアリーナを本拠地とするBリーグの滋賀レイクスターズは、今シーズンだけで25試合もあります。東レアローズは3試合で、ただでさえホームゲームは5試合なのに2試合を愛媛で開催します。これではとても東レアローズの本拠地はウカルちゃんアリーナだなんて言えません。というより、野球やサッカーで言うところのホームスタジアムという概念がVリーグにはそもそもありません。野球やサッカーをよく見て来た私としては、「ホーム」というものがVリーグは全く違うんだなと。単に開催権でしかないのかもしれません。唯一、ホームゲーム全8試合を開催するジップアリーナは、岡山シーガルズの本拠地でありホームアリーナと言えると思います(岡山はBリーグもないのである意味ジップアリーナを独占できています。ただ実は今年できたTリーグが使い始めているのですが)。

さらにウカルちゃんアリーナにはBリーグの滋賀レイクスターズのオフィシャルショップまであってびっくりしました。私のように東京という滋賀から遠く離れた場所に住んでいる身としては、遠路はるばるそのチームの拠点で行われるホームゲームに来たからには、少しでもホームの空気を吸いたいわけですが、Vリーグにおいてはそれは町から感じることはほぼないです。例えば街中にあふれるポスター、ファンショップ、ファンが集まる居酒屋やバー…それらはファンにとっては試合以外の日常での、チームとの貴重な接点。とはいえあれだけ試合数が少なかったりファン人口が少なければ、ポスターを貼ったりファンの集まる店というのはなかなか成立しないのでしょう。

※実はこれらが揃っているのは2年前に訪れた岡山でした。ファンの集まる居酒屋やバーはなかったけれど、中心部の居酒屋でもシーガルズのポスターは至る所で目にしました。ここは本当に別格です。

※あと、2年前と違って大津ではなく今回は東レの事業所がある石山に行ってメシを食ったのですが、こちらはポスターを何件か見かけることができてうれしかったです。

ちなみにこのウカルちゃんアリーナですが、命名権を買っているのは滋賀の企業ではなく京都の予備校なんですね。滋賀は野球はおろかJリーグのクラブもなく(MIOびわこ滋賀という加盟を目指しているクラブはあります)、競合が少ない点でVリーグが入り込む余地は多分にあると個人的には思います。