今季見たVリーグ女子の試合数は65。その中からいつものように、私の大ファン・東レアローズの試合やファイナルといった特別な試合は極力避け、できるだけ普通のリーグ戦にしようと考えた結果選んだのは…
最優秀ゲーム賞:2024/2/25 倉敷アブレイズ対アルテミス北海道(AGF鈴鹿体育館)
ファイナルステージのないV3。レギュラーラウンド最終戦が、勝った方が優勝という文字通りの優勝決定戦になったことがまずドラマでしたね。試合もフルセットにもつれ込む熱戦となりました。
元々札幌に住んでいた時期もありましたし、ホームゲームにも足を運んだことで、今シーズンはアルテミス北海道に思い入れを持って見ていたのですが(私は応援は一チームだけというスタンスなので、声出して応援とかはしてませんが)、いいチームでしたね。そのいいチームというのは、私にとっては和気藹々さ、なんです。でも、和気藹々としたチームは強いとは限らない。むしろ強さと相反するというか、阻害する要素もあります。
だけれど、そういうのをふっ飛ばして強さも兼ね備える。極端に言えば二律背反、アンビバレントなチームが好きなんです(だから私が発行している東レアローズ新聞の名前は「アンビバレント」なんです)。今シーズンのアルテミスはまさにそんなチームでした。
なので、試合が終わった時は…。特に私は自分の好きなチームで一年前にも同じような光景を目の当たりにしているので…。私は疫病神なのかと…
アルテミスのその後のことを考えると、2-1とリードして優勝が見えてきたことで堅くなってしまった部分もあったのでは…。さらに言うと「このチームで戦えるのが最後だ」という思いが力みになってしまったのでは…と。ウチ…東レもあの後選手が多く抜けたことを思えば、そこは共通しています。一緒にするなと思う人はすみません。
勝敗の並んだアブレイズとアルテミスの差は1ポイントだけ。そう考えると、その前週の直接対決で勝ったもののフルになっていなければ…と。あれさえなければ、と、選手たちは改めて一試合、1ポイントの重み、さらに言うと一つのプレーの重み、を感じたのでは。それを、今後の人生に活かしていただければと思います。
アルテミスのことばかり言いましたが、アブレイズは突出した個というよりは分散というか、総合力、でしたね。まさに「チーム」でした。そこはお隣のチームと重なる部分があります。
と、さらっと書きましたけれど、あの試合の重みはあの日現地にいた人全員が感じているのではと思います。アルテミス、いいチームだったな、と。
あと、ファイナルステージもいいけれど、レギュラーラウンドだけでの優勝争いというのもいいなあ、と思いましたし、そこもV3のよさだったかな。そんな今シーズンのV3については各チームのことも含め下記の記事にまとめましたので、ぜひご覧ください。
続いてはV2・V3編のベスト6です。
次ページには、これまでの受賞歴を掲載します。