THIS IS HOME~その先を翔ぶ岡山シーガルズ~

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Arimoto Kazuki(有本和貴)をフォローする

④対戦相手のファンを喜ばせた岡山市長の人柄

1/12(土)の試合は岡山市民デーとして開催され、試合前には大森雅夫岡山市長が登場しました。この日の岡山シーガルズの対戦相手は東レアローズだったのですが、冒頭で「東レアローズファンの皆さん、ようこそ岡山へ」と挨拶されたんですね。それだけでもおおっと思ったのに「今日は東レの素材で作ったヒートテック着てきました」と言ってくださったんですよね。そこまで言ってくださる市長っていないと思うんですよね。いやー、ほんと、岡山はこの街にしてこの市長だなあ!と(声を大にして言いたいのは、ヒートテックは東レの素材です!)。

ちなみに始球式にも登場したのですが、ちゃんと相手コートに入る見事なサーブを披露してました。相当練習したんじゃないかなあ。

⑤インフラの整ったジップアリーナ

ただでさえ岡山駅からのアクセスのよいジップアリーナ。建物もけっこう新しいのですが、見たら2005年竣工なのでそれなりに年数はたっているんですね。照明も明るいし、私は直前に買ったので座席はA指定の少し上の段だったのですが、傾斜があってとても見やすく、なにより撮りやすかった(笑)です。

ただ何よりよかったのが、Wi-Fiが無料で使えたんですね。公衆無線LAN「おかやまWi-Fi」は30分無料で、一度切れても再度ログインすればまた繰り返し使えるわけで。これはたぶんジップアリーナが岡山県の公共施設だから、というのもあると思いますが、Wi-Fiが整備されているアリーナはまだまだ少ないのではと思います(これはアリーナに限らず野球やサッカーでもまだまだです)。

試合を見に来ていたらやっぱりその模様を随時更新したいじゃないですか。そこでWi-Fiが無料というのは安心感が半端ないなと(データ利用量を気にしなくていい←通信制限を気にする人は多いので)。Vリーグはもっとここに投資してもいいかもしれませんね。試合会場には無料でWi-Fiが使える。その代わりVアプリのインストールが必要、とすればVアプリの利用促進にもつながります。

⑥「ホーム」ジップアリーナ

今シーズンからホームゲームの運営が各クラブに移管され、経営面等ホームゲームの運営が非常に大事になったわけです。

じゃあ今季V1女子各チームのホームゲームと会場数はどうなっているのか、調べてみたんですね。以下少ない順から。()は会場数です。

4試合 トヨタ車体(2)

5試合 東レ、KUROBE(2)JT、デンソー、日立(3)

6試合 NEC、PFU(2)

7試合 久光(4)

8試合 上尾(5)、岡山(1)

まず、あれだけ頑張っているトヨタ車体が4試合しかないのは実にもったいない!と思いました。そして岡山の数字です。

個人的には会場数は少ない方がよいと思います。その地域への密着がより図れるからです。あと、例えば地元にポスターを貼ってと頼んでも、一会場あたりの開催試合数が少なければ掲出期間も短くなってしまうわけです(Bリーグのポスターを多く目にするのは、いわばシーズンカレンダーみたいに長期間貼ってもらえることもあるからでは)。

上尾は試合数は多いのですが、会場はバラバラ。埼玉県内各地に行くことで埼玉県全体に密着を図るというやり方もあるのでしょうが、たぶん会場が見つからなかったからと思うのですが、埼玉ではない船橋アリーナでやらざるを得ない現実があります。しかも船橋両日一試合なので間違いなく赤字でしょう。

※会場がバラバラでもホームゲームを8試合やるという埼玉上尾の勇気というか心意気は評価されるべきだと思います。今見たら母体の上尾中央医科グループ協議会は、埼玉だけでなく船橋や山梨など関東一帯に病院があるんですね。病院のPRにもなっているんですね。

その点、岡山は全てジップアリーナ。ホームゲームを一会場でやるのは岡山だけ。まああれだけのアクセスやインフラの良さを考えれば使わなければもったいない、ということでしょう。

実態は違うのかもしれませんが、純粋に考えればホームゲーム開催数が多い方が収入は増えますよね。ただ、逆に集客が伸びなければ赤字が増えるリスクもある。でも岡山は試合数が増えれば増える分収益が上がるビジネスモデルになっていると思います。

ジップアリーナ、そして岡山のビジネスモデルについてはまた後ほど書きます。