東レアローズ新聞で振り返る23/24シーズン~前編~

東レアローズ
all text and photographed by
Arimoto Kazuki(有本和貴)をフォローする

私が勝手に発行している、東レアローズの試合の様子を伝える東レアローズ新聞「アンビバレント」。今シーズンも、私が観戦した全試合を発行することができました。昨シーズンに続き、各号の紙面を解説しつつ振り返ります。苦しかった今シーズンをこういう形で振り返っていただければと思いますし、愛読者の方には「あれはそういう意味だったのか!」と、いわば答え合わせを楽しんでいただければと。

なお、昨シーズンのは下記です。

そもそもこの新聞って?という方は、上記の記事の前編に記載していますのでそちらをお読みいただきたいのですが、シンプルにいうと「こんな新聞があったらいいよね、というものを自己満足で作っている」です。なお、写真、記事、デザイン等々、完全内製(私の手によるもの)です。

2023.10.28 JTマーヴェラス戦(岡山)

【一面】いつもは開幕戦は序章という意味で、櫻坂46のライブのオープニングで使われる「Overture」という言葉を使っていたのですが、今回は私が勝手につけた今シーズンのキーワードである「Start over!」にしました。これも櫻坂46の新曲だったのですが、「やり直す」という意味で、選手が大幅に入れ替わった今シーズンの開幕戦にぴったりだなと。フォントもできるだけ櫻坂46のジャケットに合わせています。

そして、下部にある広告も、昨シーズンまでは本家(東レ)のスローガン「素材には、社会を変える力がある」の「力」を「愛」にして黒後(愛)選手の写真を使っていたのですが、退団したので中島(未来)選手に切り替えて「素材には、未来を変える力がある」にしました。さすがにこれはネタばらししましたが、気づいていた人は気づいてましたね。

【中面】いきなり優勝大本命のJT相手、しかもこちらは選手が大量に入れ替わって…という状態で、勝ち負け以前にはたしてチームとして成立するのか、ということすら危惧していたので、そんな私からすれば一セットも取ったし「思いのほかやれそうだ」という安堵感がありました。

初の海外リーグ挑戦だったヌワカロール選手がけっこうやれそうだ、というのもここで感じましたし、今までの東レにいなかったいわゆる打ち屋のオポジット、ということでライトへのトスワークがどうなるかと思った関選手もやれていましたので(共に代表なので合流期間も短かったんですよね)。

一言だけ言わせてもらうと、
よりによって開幕戦の相手がかつての推しの選手の移籍先かよ!
と(笑)。まあいきなり現実を受け入れろってことでしたね。今ではもう大丈夫です。

2023.10.29 トヨタ車体クインシーズ戦(岡山)

【一面】前日に(勝手に)抱いた「今シーズンそこそこやれるかも」という思いがあっさりと打ち砕かれた、ということで、いわば前日との対比にしよう、と、Start over!に対してGame Overにしました。タイトルに合わせて写真もまさに敗戦の瞬間です。

【中面】このチームレビュー欄を今改めて見て思うのは、敗戦の中でいかに選手を評価する、いいところを見つけて褒める、という今シーズンの紙面の主流はここで確立していたかもですね。

コラムでは、関選手のゲームキャプテン申告について触れています。ゲームキャプテン申告とは、は紙面に書いてますが、私はゲームキャプテン申告の撮影は異様な執念(笑)を燃やしてまして。そこでその選手のチームの立ち位置だったり、そして誰を選ぶかというチーム(監督)の方針も垣間見られるんですよね。

今シーズンは関選手だろうと思って、開幕戦から中島選手がローテーションで下がるタイミングで狙っていたんです。そういう楽しみもあるよ、ということを伝えたくて。