バトンでつないだ一年限りの最高のリーグ~V3女子23/24ダイジェスト~

アルテミス北海道
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Arimoto Kazuki(有本和貴)をフォローする

2023/24シーズンのVリーグ女子に誕生したV1、V2に次ぐカテゴリーのV3。来シーズンはリーグが再編されて、SVリーグに次ぐVリーグとしてV2と統合され再編される予定のため(カンファレンス制になるそうです)、結果的に一年限定のリーグになりましたが、4チームだけ、そして新規参入のチームが多かったことから、見たのは三大会・5試合だけながらとても面白かったので、ここで今シーズンのV3女子について、各チームの紹介がてら簡単に振り返ります。

※本当は3月中に出したかったのですが、この楽しさをどうまとめるか、に悩み、遅くなってしまいました。

V3女子誕生の背景

22/23シーズンまで、Vリーグ女子はV3まである男子と異なりV1とV2の2リーグのみでした。これはV1が12、V2が11と、V3に分けるほどチーム数が多くなかったのもあります。元々新生Vリーグになった18/19シーズンからのチーム数の変遷は10→8(トヨタ自動車、大阪の離脱で-2)→9(熊本の再参入で+1)→10(仙台の参入で+1)→11(三重の参入で+1)と、V2はチーム離脱&参入で特に数の増減の激しかったカテゴリーです。

そこに23/24シーズンから北から順にアルテミス北海道、倉敷アブレイズ、カノアラウレアーズ福岡の三チームがライセンスを取得し、Vリーグに参入。このままだとV2は14チームになってしまう、ということからと思いますが、S3ライセンスを持つチームだけを集めたリーグとしてV3が誕生しました。上記三チームに加え、前シーズンは唯一S3ライセンスで、特例として上のカテゴリーであるV2に参加していたヴィアティン三重が加わり、4チームで構成されたわけです。

今シーズンのV3女子を語る上で欠かせないのが「新規参入」という点。つまり明確な意図や目的があって、Vリーグに参入してきたということになります。いわばベンチャー企業ですね。東京証券取引所でいえばV1が東証一部、V2が東証二部、V3は東証マザーズといったところ。

とはいえ参入といっても決してVリーグが盛り上がっているわけではなく、こう言っちゃなんですがむしろ逆(男子は違いますが)。でも、だからこそ、より明確な意図があって参入してきたわけですね。わかりやすく言うと「意識高い」というところでしょうか。チームを立ち上げたため、一からスポンサーも集めてきたわけですし。どのチームもユニフォーム、そして特に練習着はスポンサーがずらっと記載されています。

あと、かつてV1やV2にいた選手もいわば明確な意図をもってV3のチームにやってきているので、そういった意図なり意志をさまざまなところから感じられたリーグ戦だったな、と今にして思います。

ある意味似たようなチームの集まりなので、どこかチーム間にも連帯感がありましたね。というより運命共同体かな。特に今シーズンからリーグに参入した三チームは同期ですし。そしてそんな新入社員の三チームの先輩・指導役がヴィアティン三重。そんな感じでした。

ここからはそんなV3各チームを私なりに、順位に沿ってご紹介します。