THIS IS HOME~アランマーレ文化 from 庄内~

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Arimoto Kazuki(有本和貴)をフォローする

⑬大会終了後のお見送り

鶴岡大会の二日目の第二試合、久光対デンソーの試合が終わり、鶴岡大会の全試合が終わった時、アランマーレの選手たちが出てきたんですね。おそらく、運営の方々への御礼や会場の撤収のお手伝いで残っていたと思いますが、日曜にホームゲームが第一試合に終わって、第二試合終了時までそのまま選手たちが残っているというケースは初めてでした(偵察のために第二試合の途中まではいる、等はあります。またアナリストや場合によっては監督は残っています)。

そして、会場にいる人たちに手を振っていたのですが、これ、めちゃくちゃうれしかったです。私としては二日間の鶴岡大会がとにかく楽しかったこと、また庄内、そしてアランマーレにすっかり魅せられていた中でのこのお見送りでしたから。私の中での名残惜しさが可視化された、というかな…

まあ後、選手たちも撤収の手伝いをする(おそらく)というのも、とても身近さを抱きましたね(V2ではよくありますが)。ちなみにさすがに一関は酒田に帰られたようで、試合後はいませんでしたが。

そしてこれは一関でも特に感じたことですが、一連の話に通ずるテーマだと思うので書きます。

⑭アランマーレとV1との邂逅

鶴岡大会で印象的なやりとりがありました。売店の盛り上がりぶりを見て、アランマーレのホームゲームはすごいなあ…と感じ入っていたら、ちょうど売店でファンの方とスタッフの方との会話が聞こえたんですね。

ファンの方いわく
「去年のホームゲームより盛りだくさんだね」
これに対して
「V1になって、できることが増えたんですよ」

このスタッフの方の回答が全てだなと。V1になって

「やらなきゃいけないことが増えた」のか
「できることが増えた」のか

この違いじゃないですかね。これ、SVリーグでもそのまま当てはまりますし、既に「やらなければいけない~」状態になっているチームも見受けられるので…

こうして、V1に上がったことでいろいろ手が打てるチームってあるんだなと痛感しました。SVリーグは入れ替え戦による昇降格がないので、アランマーレはV1というトップリーグに昇格した最後の女子チームになるんですよね。

そして一関では、あのチームがいたんですよね。そう、日立Astemoリヴァーレです。チームというより応援団か(笑)。そのパフォーマンスぶりは会場にいる人たちを惹きつけるのですが、今シーズンはセット間のTOでYOASOBIの「アイドル」を踊るのもあって、より惹きつけている印象です(この選曲がいかにも日立Astemoなんですよ)。実際、翌日の対戦に備えて試合を見ていたアランマーレ選手たちも好奇の目で見てました。

要は「V1だとこういう光景があるのか」という発見だと思うのですが、それが何より現れていたのが前述のMCコンビです。

間違いなく初めて見たであろう日立Astemoの応援団のパフォーマンスに、すっかり見入ってました。他チームのファンである私も「そうそう!これがリヴァーレ応援団なんですよ!」と言いたくなる光景でした(私がVリーグにハマった理由の一つがこの応援団の存在でしたし)。

翌日はアランマーレと日立Astemoの対戦だったのですが、試合前の応援団の打ち合わせの時にMCの二人が、はたから見ていて興奮気味にその素晴らしさを語っていたのが印象的でした。

V1に上がったら、対戦相手の選手だけでなく、V2とはまた違った世界と文化が広がっていた。そんなアランマーレの邂逅ぶりを見るのが、鶴岡でも一関でも楽しかったんですよ。要は「ああ、V1に上がって本当に良かった」と選手だけでなくファン、そしてスタッフの方も思えること、がたくさんあるということですね。実は元々一関に来る予定はなかったのですが、この邂逅ぶりをもう少し見たくなった、というのが何より大きかったですね。

さて。ここまでは現地で試合を見て感じたことに触れさせていただきましたが、ここからはそのまとめです。もう少々お付き合いください。