東レアローズ新聞で振り返る22/23シーズン~前編~

東レアローズ滋賀
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Arimoto Kazuki(有本和貴)をフォローする

2022.11.26 久光スプリングス戦(宮崎)

【一面】試合の流れを大きく引き寄せた、第三セットのセットポイントでの石川真佑選手のサービスエース。そのサーブ前の様子を一面に持ってきました。明らかに狙っているな、という表情が印象的でしたからね。コピーの「Concentrate」は集中、の意。あまりひねりのないコピーです。

【中面】宮崎には「なんじゃこら大福」という名菓があります。つぶあんのなかにイチゴ、栗、そしてクリームチーズと、まあ「全部入れちゃいました」みたいなものです(だから「なんじゃこら」)。500円を超えるビッグサイズなのですが、今回それを作っているお菓子の日高が宮崎大会のスポンサーでもあったので(前日に街を歩いていたらこの店の前に宮崎大会のポスターが貼られていてびっくりしました)、敬意を表して見出しにしました。

そしてこの頃から井上奈々朱選手の活躍が目立つようになってきて、それをコラムで取り上げました。あと関係ないですがこの試合、VOMとなった石川真佑選手の景品がお酒だったのは宮崎大会らしかったな(飲めなかっただろうけど 笑)。

2022.11.27 久光スプリングス戦(宮崎)

【一面】これは正直難しかったです。単純に「やられた」というのがわかる紙面にしました。負けた試合で言葉遊びはよくないですし。

【中面】○○な○○、□□な□□、というのはコピーの定番みたいなものですね。この試合は長岡望悠選手の復活ぶりが印象に残りましたし、過去苦い思いをしてきた(最近のアロともにはわからないと思いますが、私が見ていた18/19シーズンとか、久光には全く歯が立たなかったんです)その時の主力をよみがえらせたなと(実際VOMになり、石井優希選手はじめ久光の選手たちが号泣してました)。

この宮崎大会は久光のホームゲームだったのですが、ポスターに東レの選手を起用したり、東レのグッズショップを展開したりと東レへの敬意が伝わってきたので、その御礼をコラムにしました。

2022.12.3 埼玉上尾メディックス戦(三島)

【一面】なにせこの試合は埼玉上尾だけに下北沢成徳勢が集結!という試合でしたからね。あと、石川真佑選手と仁井田桃子選手のバチバチ感が伝わってきたので、コピーもシンプルにしました。

ちなみに試合結果を伝えるところが2022.2.2612.3と、2.26に取り消し線が入っているのは今年の2月26日の試合と全く同じような展開だったという、一種の皮肉です。

【中面】上述の2月26日の試合も見出しが応急処置だったので、それを使うことで「あの試合と同じやん」という意味を強く出しています。劣勢になると慌てて手を打つけれどそれは根本治療にもなってない、単なる対処療法になっていて、それは限界があるよね、という個人的に考えるチームの根本的な課題を打ち出しています。

応急処置という言葉を使っているのは…おわかりですよね。埼玉上尾は母体が病院だからです。

2022.12.4 埼玉上尾メディックス戦(三島)

【一面】前日の紙面の続きですね。成徳対決第二ラウンド、と。試合後にすれ違いざま仁井田桃子選手が何か石川真佑選手に言っていて、それで笑っているという光景がこの試合を物語っているなあと。

【中面】試合後の挨拶で中島未来キャプテンが皇后杯とリーグの二冠を狙うと力強く宣言したんですね。ここまではっきり明言したキャプテンってあまり記憶になくて。それで見出しにしました。あと、改めて見るとこの頃は西川吉野選手をとにかく紙面で応援というか、「いいぞいいぞ」みたいに自信をつけさせようとしてますね。昨シーズンは、黒後選手突然の離脱ということもあってスタメンで起用されていたけれど途中から中田紫乃選手に替わっていった、今シーズンこそは、というのを紙面を通して支えようとしていたのかな、今にして思えば。

あとこのときは珍しくコラムでローテーションを深掘りしています。当然的外れなことを書いたら笑いものなので、私なりに必死に読み解いて記事にしました。拙い紙面を通して私も成長させていただいております(してんのか?)。